奈良美智2作品に計26億円超
続いて、同日に行われた「Modern & Contemporary Evening Auction」では、複数の日本人作家による作品も出品された。
同セールの目玉のひとつとなったのが、ロット107の奈良美智《Present》(1994)だ。5000万〜7000万香港ドルの予想落札価格に対し、5800万香港ドルで落札。手数料込みでは7166万香港ドル(約14億3600万円)となった。

また、奈良が2009年にレイキャビク美術館で開催された個展のために制作したインスタレーション《The Crated Room in Iceland/Drawing Room》も、4500万香港ドルの最低予想落札価格を上回る5000万香港ドル、手数料込み6190万香港ドル(約12億4000万円)で落札された。
8月に97歳で逝去した草間彌生の作品も2点が登場した。《Infinity-Nets (LHLUJ)》(2017)は1200万香港ドル、手数料込み1536万香港ドル(約3億770万円)、《Pumpkin (TWPOT)》(2010)は4900万香港ドル、手数料込み6068万香港ドル(約12億1600万円)でそれぞれ落札。前者の予想落札価格は800万〜1200万香港ドル、後者は4800万〜6800万香港ドルで、いずれも予想落札価格の範囲内に収まった。

このほか、石田徹也の《Can't Fly Anymore》(1996)は手数料込み1216万香港ドル(約2億4400万円)、西村有の《at night》(2022)は230万4000香港ドル(約4620万円)で落札。同イブニングセールに出品された日本人作家の作品はすべて落札された。
ロスコは直前に撤回
いっぽう、イブニングセールでは複数の出品作がセール開始直前に取り下げられた。なかでも当初、同セール最高額となる7800万〜1億2800万香港ドルの予想落札価格がつけられていたマーク・ロスコ《Untitled (Plum and Dark Brown)》(1964)が撤回されたことで、セールの構成は大きく変わった。同作はサザビーズが事前に今季の目玉として発表していた作品でもある。
高額作品を含む複数のロットが直前に取り下げられたことは、不透明感の残る市場環境のなか、売却のタイミングや落札価格の水準をめぐって慎重な判断が続いていることを示す一例とも言える。
それでも「Modern & Contemporary Evening Auction」の落札総額は手数料込み6億7133万400香港ドル(約135億円)を記録。藤田の単独セールと合わせた落札総額は7億3855万4400香港ドル(約148億円)に達した。サザビーズによると、これは香港での同カテゴリーのセールとして2023年秋以来の最高額で、今年3月から35パーセント増。2セールを通じた落札率もロット数ベースで91パーセントとなった。
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