イタリア・ルネサンスを代表する芸術家ミケランジェロによる、近年新たに発見されたシスティーナ礼拝堂天井画のための習作が、ニューヨークのクリスティーズにおいて2720万ドル(約42億円)で落札された。ミケランジェロ作品としてはオークション史上最高額を記録し、事前の最高予想落札価格を約10倍上回る結果となった。
本作は、所有者がクリスティーズのオンライン査定窓口に写真を送付したことをきっかけに、その存在が明らかになったもの。専門家による精査の結果、システィーナ礼拝堂天井画のために制作された準備素描であることが判明した。天井画に関する習作としては、これまで市場に出たことのない唯一の例とされ、現存するミケランジェロの素描約600点のなかでも、きわめて重要な位置を占める。
赤チョークで描かれた本作は、天井画東端に描かれた「リビアの巫女像」の右足部分のための習作と考えられている。ミケランジェロの素描のうち、システィーナ礼拝堂に直接関連するものは約50点しか確認されておらず、さらに個人蔵にあるものは約10点にすぎないという。

競売はニューヨークのロックフェラー・センターにあるクリスティーズ会場で行われ、会場、電話、オンラインを交えた約45分にわたる激しい競り合いの末、会場内の入札者が落札した。クリスティーズのオールドマスター部門グローバル責任者アンドリュー・フレッチャーは、「これまで数多くの歴史的瞬間に立ち会ってきたが、今回の結果はその頂点にある」と語り、「おそらく史上もっとも偉大な芸術作品のための習作を手にする、唯一の機会だった」と評価している。
本作はクリスティーズの「Old Master and British Drawings」セールの一環として出品され、同セールにはレンブラント・ファン・レインやティツィアーノ・ヴェチェッリオ、ウィリアム・ブレイクらの素描も含まれていた。なお、ミケランジェロのこれまでのオークションレコードは、2022年にクリスティーズ・パリで記録された2430万ドルだった。






















