同セールの後半には3点の作品が登場した。李禹煥による《風より》(1986)は、予想100万〜150万ドルに対して120万ドルで落札され、手数料込みで152万ドル(約2億3600万円)となった。

続いて、デイビッド・スミス《ヴォルトリ=ボルトン IV》(1962)は100万ドルで落札されたが、最低予想落札価格の120万ドルには届かなかった(手数料込み127万ドル/約1億9700万円)。

また、長年DIC川村記念美術館の庭園に設置され、多くの来館者に親しまれてきたヘンリー・ムーアの大型彫刻《ブロンズの形態》(1985)は、最低予想価格300万ドルをわずかに上回る310万ドルで落札され、手数料込み386万ドル(約6億円)を記録した。

8点の落札総額は手数料込み1億637万ドル(約165億円)。DICは、同館が所蔵していた美術品384点のうち約4分の3にあたる280点程度の売却を検討しており、そのうち主要作品約80点をクリスティーズの国際オークションに出品している。17日のイブニングセールに続き、11月18日〜20日の印象派・近代美術デイセールおよび戦後・現代美術デイセールにも複数の作品が出品される予定だ。
残る売却対象作品については、オークション以外の手段も含め、2026年12月まで段階的に処分を進める計画とされる。DICはそれらの売却により、少なくとも100億円規模の資金確保を目指している。
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