今年2月に開催予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言発出のために開催延期となったアートフェア「Art Collaboration Kyoto」(ACK)が、11月5日〜7日の会期で開催することを発表した。
京都府が主導する同フェアは、「ギャラリーコラボレーション」と「キョウトミーティング」の2種類のセクションで構成されるもの。
前者は、日本国内のギャラリーが「ホスト」となり、日本国外に本拠地のあるギャラリー23軒を「ゲスト」として迎え、ブースを共有して出展するセクション。例えば、ANOMALY(東京)とBlum & Poe(ロサンゼルス)、THE CLUB(東京)とKAVI GUPTA(シカゴ)、TARO NASU(東京)とEsther Schipper(ベルリン)、Tomio Koyama Gallery(東京)とFergus McCaffrey(ニューヨーク)は、それぞれペアとなって共同出展する。
いっぽうの「キョウトミーティング」は、京都ゆかりのアーティストを個展、またはテーマのあるグループ展(3名程度)の形式で紹介するセクション。COHJU contemporary artやKEN NAKAHASHI、KOKI ARTS、KOSAKU KANECHIKAなど9つのギャラリーが参加し、京都の現代美術を海外へ発信する。
同フェアの大きな特徴は、「コラボレーション」をテーマに企画・運営を行うということだ。これによりアーティストの認知度や評価が高まり、ギャラリーのフェアへの出展負担の軽減が可能になるなど様々な効果が期待できる。また、ゲストギャラリーの来日が困難になった場合は、ホストギャラリーが作品を預かり展示することによって、ゲストギャラリーが国内のオーディエンスへアピールする機会も保証される。
なお同フェアは、オンラインでのアクセスを可能にするためのデジタルプラットフォームも開設予定。これまでにないかたちのこのアートフェアが京都の現代アートシーンにどのような変化をもたらすのか、注目したい。