2021.3.25

サッカー場2面分。世界最大の絵画が約67.5億円で落札

ギネス世界記録に認定されている世界最大の絵画で、イギリスのアーティストであるサシャ・ジャフリが制作した1800平米におよぶ作品《The Journey of Humanity》(2020)が、オークションにて6200万ドル(約67億5000万円)で落札された。

サシャ・ジャフリ The Journey of Humanity 2020 出典=サシャ・ジャフリのInstagramより

 ギネス世界記録に認定されている世界最大の絵画で、イギリスのアーティストであるサシャ・ジャフリの《The Journey of Humanity》(2020)がドバイのオークションにて6200万ドル(約67億5000万円)で落札された。アラブ首長国連邦のメディア「The National」が報じた。

 ジャフリは昨年4月から9月にかけて、ドバイのホテル「アトランティス・ザ・パーム」のボールルームを使い、この1800平米におよぶ作品を制作。300枚以上の絵で構成された作品のサイズは、サッカー場2面分に当たる。

 当初、ジャフリは同作を70枚に分けて4回のオークションに出品し、3000万ドルの寄付金を集めることを目指していたが、3月22日に行われたオークションでは、アルティウス・ジェスション・インターナショナル・ホールディング社のCEOアンドレ・アブドゥンがすべてを一括で購入した。

 今回の落札額は、ジェフ・クーンズ、デイヴィッド・ホックニー、そして今月約6935万ドル(約75億円)で落札されたデジタルアーティスト・BeepleのNFT(非代替性トークン)に基づいた作品に次ぎ、現存アーティストのオークション記録第4位となっている。寄付金は、ユニセフ(国際連合児童基金)、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)、アラブ首長国連邦の教育省、グローバル・ギフト財団などの組織に寄付されるという。

 ジャフリは20年以上の活動においてすでに6000万ドル以上の寄付金を集めており、世界中の援助が必要な状況に陥っている子供や女性を手助けすることを目指した慈善活動を行うグローバル・ギフト財団のアンバサダーを長年務めてきた。アーティストのウェブサイトによれば、その作品はバラク・オバマ元米大統領や英国王室メンバー、デビッド・ベッカム、ジョージ・クルーニーなどに収蔵されている。