京都を舞台にしたアーティスト主導のアートフェア「ARTISTS' FAIR KYOTO 2021」が、2021年3月6日〜7日に開催される。
18年に初めて開催され、回を重ねるごとに存在感を増してきた同フェア。3回目となる今年は新型コロナウイルス感染症の影響により中止を余儀なくされたが、次回は、日時指定の事前予約制などの感染対策を実施し、安全かつ安心する作品鑑賞の環境を整えるという。
「Singularity of Art」をテーマにした4回目は、これまで同様、アーティストの椿昇がディレクションを担当。名和晃平、塩田千春、加藤泉など第一線で活躍するアーティスト17名をアドバイザリーボードに迎え、キュレーションと公募により、東慎也、飯田美穂、WHOLE9、大河原光、太田桃香など42組の若手アーティストを推薦する。
同フェアについて椿昇は、「京都の地でささやかに3回開催されてきた、アーティストがアーティストを紹介するマイクロマーケットは、初回から出逢うべき人々の必然とも思える出逢いによって想像を超える根を張り巡らせて来たように感じる」としつつ、次回のフェアに込められた思いについて次のように語っている。
「『ARTISTS’ FAIR KYOTO』の検証をここで行うにはまだ早いのだが、コロナ禍で大荒れの2020を取り巻く2つの事実を確認しようと思う。それは”DIRECT”と”TRUST”というこれからの世界を組み立てるであろう言葉である。直接と信頼。もちろんレーティングという☆評価システムの功罪はあるにせよ、求める人や社会に、生み出す人や社会が直結する事になったのである。巨大な世界のアートマーケットに比べれば観測不能なほど小さな動きだが、地産地消型スタートアップとして、未来を担う人々に共感していただければ幸いである」。
ディレクターとアドバイザリーボードに加え、次回のプロデューサーは高岩シュンが担当し、アートディレクションと会場デザインはそれぞれUMA / design farmとdot architects(ドットアーキテクツ)が担当する。
メイン会場である京都文化博物館 別館は、趣のある京都のユニークな空間を風変わりな展示スペースに変え、絵画などの平面作品からテクノロジーを駆使したインスタレーションまで、多種多様な表現手法による作品の展示販売を行う。ニューノーマルな時代に、伝統から革新を生み出してきた京都で現代アートシーンの最前線を体感したい。