2017.7.18

あいちトリエンナーレ2019の芸術監督にジャーナリストの津田大介が就任決定

愛知県は18日、2019年に開催される「あいちトリエンナーレ2019」の芸術監督にジャーナリストとして知られる津田大介の就任を発表した。8月1日に委嘱状が交付される。

あいちトリエンナーレ公式サイトより

 今回、「あいちトリエンナーレ2019」の芸術監督に就任することが決まった津田大介は、1973年東京都生まれのジャーナリスト、メディア・アクティビスト。早稲田大学在学中よりIT関連のライターとして執筆活動を開始、2003年からはジャーナリスト活動を開始しており、現在ではインターネットメディア「ポリタス」編集長をはじめ、一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)代表理事、早稲田大学文学学術院教授など多方面で活動している。

 芸術監督の就任は、学識経験者7名から構成される「あいちトリエンナーレ芸術監督選考委員会」による2回の議論を経て、選考が行われ、同委員会の推薦を受けて、あいちトリエンナーレ実行委員会運営会議で選任されたもの。選考委員会は五十嵐太郎、加須屋明子、建畠晢(委員長)、中井康之、藤川哲、水野みか子、港千尋が務めた。

 津田はこの就任について以下のコメントを寄せている。

この度、芸術監督に就任させていただくことになりました。依頼をいただいた時には思わず二度見しましたが、物事の本質や、その多様な見方を他者に伝えるという意味で、アートとジャーナリズムは共通する部分があると思い、お引き受けすることにいたしました。文化的不寛容の波が世界を覆い尽くそうとしているいまだからこそ、アートやジャーナリズムの力が問われ、求められています。時代を切り取り、境界を超えて既知と未知をつなぐプログラムを、様々な人の力を借りながら全力で考えていきたいと思います。

 なお、これまで過去3回行われてきたあいちトリエンナーレの芸術監督は、10年の建畠晢(当時国立国際美術館館長)、13年の五十嵐太郎(東北大学大学院工学研究科教授)、16年の港千尋(写真家、著述家、多摩美術大学美術学部情報デザイン学科教授)といずれも芸術関連分野に背景を持つ人間が務めている。現代美術の国際展という、力量が問われる分野で津田がどのような手腕を発揮するのか。その今後に注目したい。

※8月9日追記

作家・思想家の東浩紀が「あいちトリエンナーレ2019」の企画アドバイザーに就任したことを自身のTwitterで発表した。