ドクメンタ16が新たな芸術監督選考委員会を発表。片岡真実など6人

昨年11月、芸術監督選考委員会の6人が相次ぎ辞任したドクメンタ16。新たな芸術監督選考委員会が発表された。

左からイルマズ・ズィエヴォル、セルジオ・エデルシュテイン、ンゴネ・フォール、グリディティヤ・ガウェウォン、片岡真実Photo by Falko Alexander / Albi Serfaty / F.Diouf PHOTOGRAPHY / Angkrit Ajchariyasophon / Ito Akinori

 2027年に開催が予定されているドクメンタ16が、新たな芸術監督選考委員会を発表した。

 同委員会は、次回のドクメンタの芸術監督に最適な候補者を選出するために結成されたキュレーターや専門家のグループ。昨年11月には、イスラエル人画家ブラハ・エッティンガーをはじめドクメンタ16芸術監督選考委員会の6人が相次ぎ辞任し、異例の事態が起こった。

 新たな選考委員会には、イルマズ・ズィエヴォル(ルートヴィヒ美術館館長)、セルジオ・エデルシュテイン(フリーランス・キュレーター)、ンゴネ・フォール(インディペンデント・キュレーター、文化政策スペシャリスト)、グリディティヤ・ガウェウォン(ジム・トンプソン・アートセンター芸術監督)、片岡真実(森美術館館長)、ヤスミル・レイモンド(インディペンデント・キュレーター)の6人の国際的な現代美術の専門家が名を連ねる。

 この任命は、マネージング・ディレクターであるアンドレアス・ホフマンの推薦に基づき、監督委員会によって全会一致で承認。選考委員会は、次回のドクメンタの芸術監督にコンセプトを提出させ、そのなかからもっとも有望な形式を選び実施するという任務を担っている。

 今回の任命について、ホフマンはプレスリリースで「彼らの確かな専門知識と多様な背景は、ドクメンタの展示の多様性と国際性を卓越したかたちで表現している」としつつ、それが「前向きな提案につながることを確信している。これにより、国際的な芸術界が再びカッセルに親しみを持って迎えられる基盤が築かれることだろう」と期待を寄せている。

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