山田春奈と小林弘和によるクリエイティブ・ユニット SPREADが、ドイツ・ベルリンの国際デザイン賞「Red Dot Design Award 2022」において2年連続Red dotグランプリを受賞した。グランプリ受賞作品は、金属加工の産地として知られる新潟県・燕三条のものづくりに焦点を当てた展覧会「Tsubame-Sanjo Factory Museum」。
「Red Dot Design Award」は、1955年にドイツのノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンター主催のもと設立された国際デザイン賞。ドイツの「iF Design Award」、アメリカの「International Design Excellence Awards(IDEA)」と並ぶ、世界三大デザイン賞として知られている。 今年は、約50ヶ国から応募があり、作品数は9000件を超えた。グランプリに選出されたのはそのうちの6件だ。
SPREADがデザインを手がけた「Tsubame-Sanjo Factory Museum」は、燕三条のものづくりの歴史や文化を伝えることを目的に、イタリア、イギリス、スイス、シンガポール、台湾、日本と国内外で開催してきた展覧会を発展させ、2021年に開催したもの。広大な廃工場を活用し、音と映像による臨場感あふれる鑑賞体験を創出した。
受賞にあたってSPREADは以下のようにコメントしている。「レッドドット・デザイン賞は、社会課題の解決策を導くデザインへの評価を大切にしていることで信頼されるデザイン賞。そのため、デザインを依頼した人や団体、その回答を出したデザイン、両方に対してこの賞は授与されます。レッドドット・デザイン賞を受賞することはゴールではなくプロセス、経済活動を含め次の活動をつなげ築くための手段なのです 。私たちは、社会と人々に向き合いデザインすることで、未来を手繰り寄せるための状況を生み出してきました。今回の受賞を誇りとし、より一層、社会と向きあったデザインを推し進める想いです」(一部抜粋)。