日本初、藤田嗣治だけの美術館。私財を投じた軽井沢安東美術館が開館へ

「乳白色の裸婦」などで知られる藤田嗣治(レオナール・フジタ)。その作品だけを常設する個人美術館「軽井沢安東美術館」が10月8日に開館する。

軽井沢安東美術館外観

 エコール・ド・パリを代表する画家であり、「乳白色の裸婦」で広く知られる藤田嗣治(レオナール・フジタ、1886〜1968)。その作品だけを常設展示するというこれまでにない美術館が、軽井沢に誕生する。

エントランス

 10月8日に開館する軽井沢安東美術館は、多くの企業再生に関わってきた実業家・安東泰志が夫妻で長年収集し、自宅に展示してきた藤田作品約180点を収蔵する個人美術館。安東夫妻は、「皆様を自宅に招くような気持ちで、美術館を心地よく楽しんでいただき、ゆっくり藤田作品を鑑賞していただきたい」という思いから、私財を投じてこの美術館を設立したという。

 美術館はイギリス製の赤レンガをまとった外観で、中庭をめぐるように展示室を配置。各展示室が緑や黄色、青、赤などの壁紙で装飾され、展示は「渡仏~スタイルの模索から乳白色の下地へ」「旅する画家~中南米、日本、ニューヨーク」「ふたたびパリへ~信仰への道」「少女と猫の世界」の4コンセプトで構成される。

中庭
サロン

 オープン企画では、約180点の所蔵品からほぼすべての主要品を展示。藤田作品は通常著作権の関係上、撮影が禁止されているが、今回の展示ではフランスの藤田財団の全面協力のもと、最後の展示室のみ自由に撮影が可能になるという(なお藤田作品はウェブへの掲載も制約があるため、本稿には掲載できないことを付記しておく)。

 なお美術館には1921年創業のコーヒー器具メーカー「HARIO」直営のカフェがオープン。美術館限定デザインを含むHARIO Lampwork Factory のガラスアクセサリーも販売される。

ホワイエ
展示室

編集部

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