もっともシンプルなファッションアイテムであるTシャツをキャンバスとしてとらえ、自由な発想でグラフィックやメッセージなどを表現するデザインコンペティション「UT GRAND PRIX」。その16年目となる2022年の受賞者が発表された。
「UT GRAND PRIX」がスタートしたのは2005年。年齢や性別、国籍、プロ・アマも問わない、誰もが自由に参加できるデザインコンペとして継続され、これまで「MARVEL」や「任天堂」「ポケモン」といった話題性の高いテーマを掲げ、受賞作品が商品化され、全世界で販売されてきた。
今年の「UT GRAND PRIX 2022」でのテーマとなったのは「PEANUTS」 。言わずと知れたコミック『ピーナッツ』の作者であるチャールズ M.シュルツの生誕100周年を記念たものだ。
世界中から約1万4000件の応募があった今回は、そのなかから11作品が選出。チャールズ M. シュルツの妻であるジーン・フォーサイス・シュルツや、チャールズ M.シュルツ美術館館長のジーナ・ハンツィンガー、チャールズ M.シュルツ・クリエイティブ・アソシエイツのペイジ・ブラドック、そしてユニクログローバルアンバサダーのロジャー・フェデラーが審査員となって選考が行われた。
グランプリに輝いたのは奥下和彦。「最小限の表現で、スヌーピーを伝えるためにはどうしたらいいかを考えた」という作品は、ボーダーの線のみでスヌーピーを表現したミニマルなものだ。「若い頃からUTばかり着て育ってきたので恩返しができた。受賞は日々の大きな制作の糧になる」と語っている。
その他、2位には田中紅緒、3位にはコウダテッペイ、そしてロジャー・フェデラー賞にはイノマタ知明が選出された。
オンラインで授賞式に参加したジーン・フォーサイス・シュルツは今回のUTGPについて、「とても素敵な企画。このおかげでピーナッツとは違うかたちでキャラクターと呼応することができる」と評価。またペイジ・ブラドックもUTGPによって「見慣れたキャラクターを別の観点から見ることができた」との感想を寄せた。
受賞作品はメンズUT7種類とキッズUT4種類で、5月27日より全国のユニクロ店舗およびオンラインストアで販売される。