2024年秋に開館を予定している愛知県豊田市の新博物館。その詳細が明らかになった。
新博物館は現在の「豊田市近代の産業とくらし発見館」と「豊田市郷土資料館」を統合するかたちで、豊田市美術館に隣接する旧豊田東高等学校跡地に建設される。建築設計を担当するのはポンピドゥー・センター・メスや大分県立美術館で知られる坂茂で、博物館建築は地上4階建て、床面積は7800平米を予定している。
この博物館のコンセプトは「みんなでつくりつづける博物館」だ。ボランティアや企業とともに、地域の歴史や自然に関わる調査・収集活動の様々な取り組みを実施し、1階の交流エリアでその成果を発表。「縁日」のようなにぎわいをつくりだすという。
2階には「常設展示室」「企画展示室」「コレクション展示室」の3つの展示室を擁する。650平米の「常設展示室」では豊田市の歴史や自然、人々の暮らしについて、所蔵資料のほかジオラマや映像で紹介。目玉となるのは高さ7.8メートルの壁面集合展示だ。また、550平米の「企画展示室」では歴史・文化・産業をテーマとした展覧会や巡回展を実施。そして230平米の「コレクション展示室」は、作品保護にとくに配慮した展示室で、豊田市にある指定文化財を展示するほか、国宝や重要文化財の展示にも対応している。
そのほか館内には、レクチャーを受けた市民が活用できる市民活用収蔵庫やセミナールーム、体験ルームなどを設置。また屋外ではウッドデッキや芝生広場など、市民が自由に集まれるだけでなく、屋外イベントや民俗芸能の発表の場にもなる空間が生み出される。