2018年7⽉、ロサンゼルスの総合芸術施設であるグランド・パークで真夜中に行われた「眠り」をテーマにしたコンサート「SLEEP」が行われ、大きな話題を集めた。この様子を映画化したのが、『SLEEP マックス・リヒターからの招待状』だ。
マックス・リヒターは、クラシックとエレクトロニック・ミュージックを融合させてつくられるポスト・クラシカルの旗⼿であると同時に映画やテレビのサントラも数多く⼿掛け、いま、映画⾳楽の世界においてもっとも重要なアーティストのひとりともいわれる⼈物。
そんなリヒターが手がけたこのコンサートは、観客が開演の真夜中から明け⽅まで、会場に並べられたベッドに横たわり、眠っている間に聞くためにつくられた8時間以上におよぶリヒターの「SLEEP」ライブ演奏を聴くというものだった。
劇中ではリヒターと彼の公私に渡るパートナーであり、本コンサートも⼀緒につくり上げてきたマールへのインタビューや、15年間にわたって彼⼥が撮りためていたリヒターの創作の様⼦をとらえたプライベート映像、そして、リヒターが作曲家として成功するまでの苦難の道のりやマールとの強い絆も明らかにされていく。