デビューから50年あまり経ついまも、81歳にして最先端で活動を続ける写真家・森山大道。その姿を追ったドキュメンタリー映画『過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい 写真家 森山大道』が、2021年春に全国順次公開される(新型コロナウイルスの影響により、7月3日の公開を延期)。
森山は1960年代にキャリアをスタートさせ、ストリートスナップをライフワークに、これまで100以上の写真集を刊行。2019年には「写真界のノーベル賞」とも言われるハッセルブラッド国際写真賞を受賞するなど、海外でも再評価の動きが高まっている。
しかしその撮影手法や普段の生活は、これまで謎に包まれてきた。本作ではそんな森山の写真の魅力に迫るため、1968年に出版され、幻の作品集として半ば伝説となっていたデビュー写真集『にっぽん劇場写真帖』の復刊プロジェクトに密着。森山が撮影を行う姿だけでなく、造本家や編集者とのやり取りを通して、まるで一冊の本が誕生する現場に立ち会うような体験ができる作品となった。
なお森山は今年、東京都写真美術館で大規模個展「森山大道の東京 ongoing」を開催予定(6月2日~9月22日、変更の可能性あり)。こちらもあわせて、見ることができる日を楽しみに待ちたい。