新型コロナウイルスの拡散防止のため、一時的に休館しているオーストラリア・メルボルンのビクトリア国立美術館(NGV)。その影響を受け、同館が7万5000点以上のコレクションをはじめ、バーチャルツアー、電子書籍、子供向けプログラムなどをオンラインで公開している。
昨年より同館で開催されてきた展覧会「KAWS:Companionship in the Age of Loneliness」(〜4月13日)は会期途中で終了を余儀なくされたが、バーチャルツアーの形式で鑑賞することができる。
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本展では、最新の大規模抽象絵画から「コンパニオン」シリーズの彫刻作品まで、KAWSの25年間のキャリアから100点以上の作品を展示。また、本展のために制作された高7メートルの彫刻《GONE》(2019)もバーチャルツアーで見られる。
同館の館長であるトニー・エルウッド・AMは、今回のオンラインプロジェクトについてこうコメントしている。「このような困難なときにおいて、アートは慰めとインスピレーションを提供する重要な役割を持っている。NGVコレクションの90パーセント以上がオンラインで公開されており、この期間限定で制作されたコンテンツも数多くある。自宅でNGVコレクションを楽しみ、探索し続けることをおすすめする」。
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新型コロナウイルスの蔓延により、世界中の美術館や博物館が相次ぎ休館しているなか、同館の取り組みについて、オーストラリアのクリエイティブ産業大臣であるマーティン・フォーリー・MPは、「多くの人々が孤立していると感じているなかで、人々を自分たちのコミュニティやより広いクリエイティブな世界につなげている」とし、これは「世界をリードするクリエイティブ・文化機関への支援を示し、NGVの貴重なコレクションと交流する素晴らしい機会だ」と述べている。
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なお、同館で同時開催されている、川久保玲の作品を初めてオーストラリアで紹介する展覧会「Collecting Comme」や、写真家ペトリーナ・ヒックスの個展、コレクション展なども合わせてバーチャルツアーでチェックしてほしい。
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