「永遠のソール・ライター」展が京都へ巡回。ドキュメンタリー映画の上映も

「カラー写真のパイオニア」と呼ばれ、半世紀以上にわたってニューヨークを拠点に写真制作を続けたソール・ライター。その回顧展「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」が京都の美術館「えき」KYOTOへと巡回する。会期は4月11日~5月10日。

ソール・ライター 帽子 1960頃 ソール・ライター財団蔵 (C) Saul Leiter Foundation

 今年1月9日に東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開幕し、大きな注目を集めている展覧会「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」。同展が、京都の美術館「えき」KYOTOへと巡回することが発表された。会期は4月11日~5月10日。

 ソール・ライターは1923年にアメリカ・ペンシルバニア州に生まれた写真家。50年代からニューヨークで第一線のファッション・フォトグラファーとして活躍し、80年代からスタジオを閉鎖し、世間から姿を消した。名声を得、多忙な日々を過ごしていたソール・ライターは、ニューヨークを拠点に思いのままに生きる日常をテーマに写真を制作し続けた。

 2006年、ドイツのシュタイデル社によってライターの初の写真集『Early Color』が出版されたことをきっかけに、各国で次々に展覧会が開催され、当時すでに80歳を超えていたソール・ライターは、ふたたびスポットライトを浴びることになった。

ソール・ライター 『ハーパーズ・バザー』1969年2月号 ソール・ライター財団蔵 (C) Saul Leiter Foundation

 13年に89歳でこの世を去ったあと、ソール・ライターが残した膨大な作品資料のアーカイブ化に取り組むソール・ライター財団が設立。天性の色彩感覚によって「カラー写真のパイオニア」と呼ばれたソール・ライターのレガシーは、いまも伝えられている。

 17年には渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで日本初の回顧展が行われ、「永遠のソール・ライター」展はその第2弾。

 本展は「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2020」のアソシエイテッド・プログラムで、同財団のアーカイブから選び抜かれた作品が展示される。また、ソール・ライターの半生を追うドキュメンタリー映画『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』の上映や、本展企画・コーディネーターである佐藤正子によるギャラリートークも予定。そちらも合わせてチェックしたい。

編集部

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