NEWS / HEADLINE - 2018.1.10

「見える収蔵庫」が宮城県美術館に誕生へ。2024年のリニューアルオープン目指す

宮城県教育委員会が2024年度のリニューアルオープンを予定している宮城県美術館のコンセプトや施設イメージの中間案を公表した。国内でも珍しい「ヴィジブル・ストレージ(見える収蔵庫)」などの設備を導入する。

宮城県美術館「ヴィジブル・ストレージ」のイメージ図

宮城県美術館「ヴィジブル・ストレージ」のイメージ図

 1981年に開館した宮城県美術館が、2024年度のリニューアルオープンに向けた館のコンセプトや施設イメージの中間案をまとめた。

 同館は開館から35年が経過し、施設や設備の老朽化が著しく進んでいるとして、2024年度のリニューアルオープンを目指して「宮城県美術館リニューアル基本構想」を策定。現在も県民からパブリックコメントを募集したり、1月27日にはフォーラム「リニューアルってなんだろう? ~美術館の新しい一歩を考える~」を開催するなど、6年後の開館に向けた動きが活性化している。

 そんななか、宮城県教育委員会は同館のコンセプトや施設イメージの中間案を明らかにした。中間案では、バックヤードの収蔵品も見えるようにする「ヴィジブル・ストレージ(見える収蔵庫)」の導入が謳われており、日本国内では珍しいケースとなる。「ヴィジブル・ストレージ」の導入は17年に策定された基本構想を具体化したもので、収蔵作品数や広さなど具体的な仕様は未定。現在、宮城県美術館が展示する作品数は収蔵物全体の10パーセント未満で、同県生涯学習課によるとスペースの有効活用と、より多くの作品を鑑賞可能にすることが目的だという。

 なお、リニューアルの具体的な内容については本年度中に「宮城県美術館リニューアル基本方針」を策定。19年に基本設計に着手し、22年から工事にが始まる予定となっている。

 「ヴィジブル・ストレージ」に関しては、国外でもオランダのボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館が、収蔵庫すべてを来館者が閲覧できる新棟「DEPOT BOIJMANS VAN BEUNINGEN」を建設中(19年開館予定)。展示スペースと収蔵品数のバランスに悩む美術館のソリューションとして、今後ますます注目を集めそうだ。