日常の断片でつくられた、不穏で美しい世界。森千裕の個展が愛知で開催

森千裕の、美術館では初めてとなる個展が、豊田市美術館で開催される。会期は7月15日〜9月3日。

森千裕 ビン・カンの日 2009 木製パネルに水彩紙、透明水彩、鉛筆、フェルトペン 国立国際美術館蔵

 森千裕は1978年大阪府生まれ。2005年に京都市立芸術大学大学院の絵画専攻を修了し、近年では「六本木クロッシング2013展:アウト オブ ダウト」(森美術館)に参加。ドローイング、写真、立体、映像など、多様な表現形態で作品を発表している。

森千裕 0khz(球場) 2013 木製パネルに墨、インク、鉛筆、麻紙

 森がつくりだすのは、独自の視点での観察を通して見つけた日常の断片を作品に組み込んだ、不穏さと美しさが共存する作品。世間の常識にとらわれない作品世界には、日々の生活で目にする看板や商標といった、作家自身の心を揺さぶるものたちが自由に表現されている。

森千裕 参考画像

 美術館では初の個展となる本展では、絵画や写真などの作品を新旧交えて紹介。さらに、「今はないもの」をテーマにしたワークショップや授業のなかで生まれた子どもたちによる作品の一部を、自身の作品とともにインスタレーションによって展示する。森と子供たちの世界が入り混じった不思議な展示空間に、足を踏み入れてみてはいかがだろう。

編集部

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