向井山朋子がWHAT MUSEUMを巨大な「家」に。高田冬彦が「居候」として侵入する「WE ARE THE HOUSE」が開催

向井山朋子と高田冬彦による展覧会「WE ARE THE HOUSE―向井山朋子+高田冬彦(居候)」が、東京・天王洲のWHAT MUSEUMで開催される。会期は2027年1月19日〜3月22日。ゲスト・キュレーターは椿玲子。

 東京・天王洲のWHAT MUSEUMで、アーティスト/ピアニストの向井山朋子と、美術家/映像作家の高田冬彦による展覧会「WE ARE THE HOUSE―向井山朋子+高田冬彦(居候)」が開催される。会期は2027年1月19日〜3月22日。ゲスト・キュレーターを森美術館キュレーターでTOKYO NODEを兼務する椿玲子が務める。

会場全体をひとつの「家」に変容

 本展の軸となる「WE ARE THE HOUSE」は、向井山が世界各地で展開してきたプロジェクト。「わたしたち」とは誰なのか、そして「家」とは何なのかという問いを起点としてきた同プロジェクトが、WHAT MUSEUMを舞台に展覧会として展開される。

 1963年和歌山県生まれの向井山は、ピアニストとしてロンドン・フィルハーモニー管弦楽団やニューヨーク・フィルハーモニックなどと共演するいっぽう、映像や写真、演劇、インスタレーションなど領域横断的な活動を続けてきた。女性性や身体の自己決定権、ジェンダー、境界、記憶、儀式などをテーマに、美術館や劇場だけでなく、個人宅や魚市場など様々な場所を作品の舞台としている。

向井山朋子《WE ARE THE HOUSE:Performance》(2026)

 今回、向井山は新作を中心とした大規模なインスタレーションによって、WHAT MUSEUMの会場全体をひとつの「家」へと変容させる。2025年にアーツ前橋で開催された個展「向井山朋子 Act of Fire」で発表された作品から選出するとともに、《Hammerklavier》をはじめとする大型の新作も展示される予定だ。

 そして、この向井山による「家」に「居候」として入り込むのが、1987年広島県生まれの高田冬彦だ。高田はこれまで、神話やおとぎ話、ジェンダー、セクシュアリティ、孤独、ナルシシズム、トラウマなどを題材に、ユーモアやアイロニーを織り込んだ映像作品を制作。2025年には「第14回台北ビエンナーレ」に参加し、2026年には国立国際美術館のコレクション展にも出品している。

 本展では、高田の《Dream Catcher》(2018)を軸とした映像作品群を紹介。向井山がつくりあげる「家」に高田の作品が文字通り「居候」することで、異なる表現を持つふたりの作品が衝突し、共鳴する空間を生み出すという。

高田冬彦《Dream Catcher》(2018) 撮影:浅野堅一

 向井山と高田の実践には、ジェンダーの規範や社会に存在する様々なルールへの問いという共通点もある。向井山によって構築された「家」に高田が入り込むことで、人が「ともに生きる場所」とはどのようなものなのかを問い直す展覧会となりそうだ。

編集部