コートヤードHIROOのギャラリースペースにて、ポーランドを代表する2名のアーティスト、アネタ・グジェシコフスカとヤネック・シモンの来日展が始まった。会期は4月14日まで。
本展は、東京に拠点を置くWATOWA GALLERYと、ポーランドのRASTER GALLERYが主催するものだ。
ヤネック・シモンは1977年生まれ。科学理論や科学モデル、文明の絶え間ない変化に従ってその機能と特性が左右される地理学や経済学といった分野からインスピレーションを得ている。その作品の多くは、数学の公式や統計データをもとにしたものだ。1980年代のポーランドに育ったシモン。政治に対するアナーキズムと分類される社会に対して疑問をもち、高度テクノロジーによって生成される、どこにでも当てはまりどこにでも当てはまらない「民族彫刻」を作成している。本展は日本で初の展示となる。
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アネタ・グジェシコフスカは1974年生まれ。開催中の「横浜トリエンナーレ」にも参加しているアーティストだ。本展では、その名の通り化粧マスクに覆われた女性の写真「ビューティマスク」を展示する。高度な美容治療がもつ暴力的な性質を訴えるような作品だ。
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日本では見る機会が決して多いとは言えないポーランドのアーティストたち。WATOWA GALLERY代表の小松隆宏は、次のようなメッセージを寄せている。「ポーランドというドイツやロシアとの間に位置する国で、周辺の長い戦争の歴史からも、文化の破壊と再構築は他国に比べて多かったことも日本ではなかなか知ることもありません。今回のエキシビションがポーランドとの国際交流を更に深め、さらには二人のアーティストの作品や活動が皆さんの生活や社会にとって何かしらの気付きとなることを願っています」。