陶芸家・建築家として活動する奈良祐希の第1作「Node Kanazawa」。この石川県金沢市の問屋町の建築で、ヴィスト株式会社・会長で投資家の奥山純一のコレクション展「OKUYAMA COLLECTION展」が開催される。会期は12月1日~2024年3月30日。
奈良は1989 年金沢市生まれ。茶陶の名窯「大樋焼」の次期12代目当主であり、東京藝術大学で建築、多治見市陶磁器意匠研究所で陶芸を学び、東京藝術大学大学院修了後に北川原温のもとで学んだのちに独立。2021年に「EARTHEN」を設立した。第33回AACA賞では史上最年少でAACA賞芦原義信賞(新人賞)を受賞している。
奈良のデビュー作となったNode Kanazawaは、注文住宅や商業施設の設計、施工、販売などを手がける株式会社家元の本社機能とともに、1階にカフェレストランやギャラリーが入居する建築だ。日陰の創出によるヒートアイランド現象の緩和を企図した「緑のミチ」 を建築内に設け、この緑道はパブリックスペースとなっている。いっぽう 「緑のミチ」 に正対する「街のミチ」は、都市街路の延長として機能。建築中心部に配置され、多様なコミュニティの創出に寄与している。
本建築のこけら落としとして、ヴィスト株式会社・会長で投資家の奥山純一のコレクションを展示する「OKUYAMA COLLECTION展」が開催される。奈良のほか、三島喜美代、平子雄一、名和晃平、舘鼻則孝、熊野海らの作品が展示される予定だ。