グラフィックデザインから絵画まで多様な作品を手がけることで知られている現代美術家・横尾忠則。その展覧会「横尾忠則 寒山百得」展が東京国立博物館 表慶館で開催される。会期は9月12日〜12月3日。
テーマの寒山と拾得は、中国・唐の時代に生きた伝説上の詩僧で、その奇行ぶりから「風狂」ととらえられていた。本展では、日本や中国において伝統的な画題でもある「寒山拾得」を横尾が独自の解釈で再構築。そのシリーズの完全新作100点を一挙初公開するというものだ。
感染症が猛威を振るう最中に、俗世から離れたアトリエで創作活動に勤しんだ横尾。その描かれた寒山拾得からは、精神世界を縦横無尽に駆け巡り、時空を超えためくるめく物語が紡ぎ出されているという。
なお、本展の関連企画として、同館が所蔵する中国、日本で描かれた「寒山拾得図」を一堂に集めた特集「東京国立博物館の寒山拾得図―伝説の風狂僧への憧れ―」も本館特別1室で9月12日〜11月5日に開催される。こちらもあわせて足を運びたい。