広島市を舞台にとする新たな国際アニメーション映画祭「ひろしまアニメーションシーズン2022」が、8月17日~21日に開催される。
広島市では1985年から2020年まで「広島国際アニメーションフェスティバル 」を開催してきた。コロナ禍を経た今年、音楽とメディア芸術を軸とした「ひろしま国際平和文化祭」の一環として、スタッフや内容を一新した「ひろしまアニメーションシーズン2022」がスタートする。
本映画祭はプロデューサーを土居伸彰、アーティスティック・ディレクターを山村浩二と宮崎しずかが務める。会場はアステールプラザ、広島市映像文化ライブラリー、横川シネマ、サロンシネマ、ギャラリーGなど。
同映画祭のコンペティションは、これまでの映画祭とは異なり、短編と長編を区別せず、「ワールド・コンペティション」と「環太平洋・アジアコンペティション」のふたつの部門で審査される。
「ワールド・コンペティション」は、「寓話の現在」「社会への眼差し」など、作品の性質によって設けられたカテゴリ別に選考・審査を実施。いっぽうの「環太平洋・アジアコンペティション」は、アジアおよび太平洋に面した国・地域で製作された作品を対象に審査を行う。
また、本映画祭の独自のアワードである「ゴールデン・カープスター」は、環太平洋・アジア地域を対象に、2年間(今回は2020〜2021年)のあいだに特筆すべき成果を残した個人・団体・組織が対象。過去の経歴等も加味して選考を行い、賞を授与するもの。中長期的な活動やプロジェクトの実績などを評価する。
また、会期中は各ノミネート作品の上映のみならず、「水」にフォーカスした特集上映のほか、トークイベントも実施。田中泯と山村浩二の特別対談や、 テレビアニメ『平家物語』の美術監督である久保友孝のトークなども行われる。
さらにギャラリーGでは、ソウル生まれのキュレーター・馬定延を招致して展覧会「In the Flow」(8月16日〜28日)を開催。生存の条件としての水を切り口に、カール・シムズ、ホー・ツーニェン、南隆雄、ヨム・ジヘによる、現代美術とアニメーションの間を流れるイメージの風景を想像する展覧会となる。
各プログラムやチケットの詳細は公式ウェブサイトを確認してほしい。