「MEET YOUR ART FESTIVAL」からリヒター展まで。今週末に見たい展覧会ベスト4

今週開幕/閉幕する全国の展覧会のなかから、とくに注目したい4つをピックアップしてお届け。最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

「Abstrakt」展示風景より、左から《940-4 Abstraktes Bild》《941-7 Abstraktes Bild》(ともに2015)、《Strip(921-2)》(2011)

展覧会、アートフェア、ライブなどが実施。「MEET YOUR ART FESTIVAL 2022 ‘New Soil’」(恵比寿ガーデンプレイス)

 アートメディア「MEET YOUR ART」が主催するアートとカルチャーの祭典「MEET YOUR ART FESTIVAL 2022 ‘New Soil’」が、5月13日〜5月15日に恵比寿ガーデンプレイス全域で開催。会場では展覧会、アートフェア、ライブなどが実施される。

「The Voice of No Mans Land」展示風景より

 展覧会「The Voice of No Mans Land」は、山峰潤也がキュレーションを手がけ、篠田太郎、栗林隆、大巻伸嗣、宮永愛子、鈴木ヒラク、毛利悠子、AKI INOMATA、佐々木類の8名のアーティストが出展。自然の持っている生命力、美しさ、そして、無常感に回帰しながら、人間が去った世界を想起させる展覧会を目指す。

 アートフェア「"New Soil” presented by MEET YOUR ART PICK UP ARTIST」では、総勢20名のアーティストの作品約100点が展示・販売。「音楽×アート×テクノロジー」をテーマに、COSMIC LABとミュージシャンによるライヴイベントや、YouTubeチャンネル「MEET YOUR ART」の公開収録やスペシャル対談、出展アーティストへのインタビューなども実施予定となっている。

会期:2022年5月13日〜15日
会場:恵比寿ガーデンプレイス
住所:東京都渋谷区恵比寿4-20
開館時間:13日 12:00〜21:00、14日 10:00〜21:00、15日 10:00〜20:00
料金:一般 2500円 / 学生 1500円

近代の諸概念を問いかける。「世界の終わりと環境世界」(GYRE GALLERY)

 核の脅威と地政学的緊張、環境破壊と地球温暖化がもたらすだろう「世界の終わり」。「人間中心主義」の終焉とも言える「世界の終わり」を考察し、近代の諸概念を根源的に問い直す展覧会「世界の終わりと環境世界」が、GYRE GALLERYでスタートした。

展示風景より

 本展は、スクールデレック芸術社会学研究所所長・飯田高誉が企画したもの。「人間中心主義」から離脱し、私たちがすべて異なる「環境世界」に生きていることへの認識に到達できるのかを問いかける。

 出展作家は、水玉と網目を用いた幻想的な絵画で知られる草間彌生、神話や哲学から派生する独特の異空間をつくり上げるアニッシュ・カプーア、生きものとの関わりから生まれるもの、あるいはその関係性を提示するAKI INOMATAのほか、荒川修作、加茂昂、大小島真木、リア・ジローの7名。国内外のアーティストの作品を通して、これからの未来を考えてみてはいかがだろうか。

会期:2022年5月13日~7月3日
会場:GYRE GALLERY
住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3F
電話番号:0570-05699
開館時間:11:00~20:00
料金:無料

ホテルでNFTアートを展示。「NFT ART EXHIBITION at PULLMAN TOKYO TAMACHI」(プルマン東京田町)

 東京・田町にあるホテル・プルマン東京田町が、NFTアートをAR(拡張現実)で楽しめるデジタルアート展「NFT ART EXHIBITION at PULLMAN TOKYO TAMACHI」を開催している。

展示風景より

 本展では、館内のフロントやエグゼクティブラウンジなどの場所でARマーカーが展示されており、それぞれのマーカーをスマートフォンで読み込むことで、拡張現実上で表示されている作品を鑑賞することができる。また、ARマーカーの下方にあるQRコードを読み込むと、各作品が出品されているNFTマーケットプレイスのページに飛び込み、作品をその場で購入することも可能だ。

 参加アーティストは、BAKIBAKI、Daiki、kenta、Mei Asakami、milk、SHiN、YOSHIKIの7名。和とモダンを融合させたデザインが印象的だった同ホテルの各所で、最新のデジタルアートを堪能してほしい。

会期:2022年5月9日 〜 6月19日
会場:プルマン東京田町
住所:東京都港区芝浦3-1-21 
料金:無料

リヒターの抽象作品18点が集結。「Abstrakt」(エスパス ルイ・ヴィトン大阪)

 世界的な人気を誇るドイツ出身のアーティスト、ゲルハルト・リヒター。その抽象作品を紹介する展覧会「Abstrakt」が、5月15日に閉幕する。

 リヒターの抽象作品は1960年代半ばまで遡り、現在に至るまで具象作品と抽象作品を交互に制作し続けている。本展では、パリのフォンダシオン ルイ・ヴィトンが所蔵するリヒター作品のなかから、18点の抽象作品を展示している。

展示風景より

 写真にペインティングを施した「Grauwald(グレイの森)」シリーズや、黄色い色面にところどころ垣間見える青色が描かれた、横4メートルにおよぶ二連画《Lilak》(1982)、絵画をスキャンし、プログラミングによってその画像をどんどん縦に分割することによって制作された「Strip」シリーズ、そしてフォンダシオン ルイ・ヴィトンが収蔵して以降、初めて披露された抽象画《940-4 Abstraktes Bild》《941-7 Abstraktes Bild》(ともに2015)などが展覧。フォンダシオン ルイ・ヴィトンのコレクションを通し、絵画の可能性を切り開こうとするリヒターの創作をじっくりと見たい。

会期:2021年11月19日〜2022年5月15日
会場:エスパス ルイ・ヴィトン大阪
住所:大阪市中央区心斎橋2-8-16 ルイ・ヴィトン メゾン 大阪御堂筋5階
電話番号:0120-00-1854 
開館時間:12:00〜20:00 
料金:無料

編集部

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