2008年以来の大規模回顧展。「モディリアーニ─愛と創作に捧げた35年─」(大阪中之島美術館)
祖国イタリアで美術を学んだ後、21歳でパリに渡り、フォーヴィスムやキュビスムなどの新しい芸術運動が展開するなか、独自の表現様式を築いたアメデオ・モディリアーニ(1884〜1920)。
その短い活動期のなかから優れた作品を選りすぐり、モディリアーニ芸術の本質を探るとともに、各国で進められているモディリアーニ研究の現在を紹介する展覧会「モディリアーニ─愛と創作に捧げた35年─」が開幕する。
展示は「芸術家への道」「1910年代パリの美術」「モディリアーニ芸術の真骨頂 肖像画とヌード」の3章構成。出品作品はフランス、イギリス、ベルギー、デンマーク、スイス、アメリカなどから集められ、国内美術館等が所蔵する油彩画や素描などが一堂に会する。なかでも注目は、スウェーデン生まれの伝説的ハリウッド女優、グレタ・ガルボが生涯にわたって愛蔵した《少女の肖像》(1915頃、個人蔵)が世界初公開となる。
会期:2022年4月9日〜7月18日
会場:大阪中之島美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島4-3-1
開館時間:10:00~17:00 ※入場は16:30まで
休館日:月(ただし5月2日、7月18日は開館) ※災害などにより臨時で休館となる場合あり
料金:一般 1800円 / 高校・大学生 1500円 / 小・中学生 500円
ついにリニューアル。常設展/小企画展「調和にむかって:ル・コルビュジエ芸術の第二次マシン・エイジ ― 大成建設コレクションより」/新収蔵版画コレクション展(国立西洋美術館)
2020年10月より施設整備のために休館していた東京・上野の国立西洋美術館が、4月9日にリニューアルオープンする。
オープンとともに、常設展や小企画展「調和にむかって:ル・コルビュジエ芸術の第二次マシン・エイジ ― 大成建設コレクションより」と、新収蔵版画コレクション展が開催。14世紀から20世紀初頭までの絵画と彫刻や、ル・コルビュジエの晩年の絵画と素描、同館における近年の版画収集の成果が紹介される。
また今回の施設整備では、ル・コルビュジエの設計をより反映し、1959年に創建した当時の姿に近づける工事が実施されたという。コレクション展などとともに、生まれ変わった国立西洋美術館の姿を堪能したい。
会期:[調和にむかって:ル・コルビュジエ芸術の第二次マシン・エイジ ― 大成建設コレクションより]4月9日~9月19日、[新収蔵版画コレクション展]4月9日~5月22日
会場:国立西洋美術館
住所:東京都台東区上野公園7-7
開館時間:9:30〜17:30(金、土は〜20:00)
休館日:月(ただし5月2日は開館)
料金:一般 500円 / 大学生 250円
10周年を迎えた写真芸術祭。「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2022」(京都市内各所)
今年で10回目の開催を迎える「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」。コロナ禍の影響により2年連続9月開催となった同芸術祭だが、来年は従来の春の開幕となり、4月9日〜5月8日の会期で京都文化博物館 別館や京都市美術館別館、琵琶湖疏水記念館など京都市内の複数会場で開催される。
京都文化博物館 別館では、今年9月から10月にかけて銀座のシャネル・ネクサス・ホールで個展が行われたフランスを代表するファッションフォトグラファー、ギイ・ブルダンの作品を展示。同展の出展作品に加え、スケッチやストーリーボード、さらには伝説的な日本人のファッションモデル・山口小夜子とのコラボレーションによる写真や映像作品を紹介する。
京都市美術館別館では、アメリカの写真家アーヴィング・ペンの展示を行い、アーヴィング・ペン・ファウンデーションからパリのヨーロッパ写真美術館(MEP)に寄贈されたコレクションを出品予定。また、堀川御池ギャラリーで、「世界報道写真展 “民衆の力”──1957年から現在までの抗議行動のドキュメント」も開催。世界情勢が不安定ないまだからこそ、写真の持つ報道の力を見直したい。
会期:2022年4月9日〜5月8日
会場:京都文化博物館 別館、京都市美術館別館、出町桝形商店街、DELTA/KYOTOGRAPHIE Permanent Space、ASPHODEL、誉田屋源兵衛 黒蔵、奥座敷、嶋䑓ギャラリー、琵琶湖疏水記念館、Y gion、両足院( 建仁寺山内)、HOSOO GALLERY など
開館時間:各会場により異なるのでウェブサイトを参照
パスポート料金:一般 4500円 / 学生 3000円
同館最大規模の展覧会。「モネからリヒターへ ― 新収蔵作品を中心に」(ポーラ美術館)
モネやルノワールら19世紀の印象派の画家たちの作品から、ゲルハルト・リヒターや杉本博司ら現代美術の巨匠たちの作品までの名作が集結する展覧会「モネからリヒターへ ― 新収蔵作品を中心に」が、4月9日よりポーラ美術館で開催される。
2002年に開館したポーラ美術館は、開館以来、ポーラ創業家二代目の鈴木常司が戦後約40年をかけて収集したコレクションを公開し、これを基盤として様々な企画展を開催してきた。近年では従来のコレクションに加えて、20世紀から現代までの美術の展開を跡づけるために重要な作品の収集を行っている。
本展は、鈴木常司が収集した19〜20世紀の近代絵画が中心となるコレクションと、近年新収蔵した作品をあわせて紹介する初の機会だ。「光」を主要なテーマに、移ろう光を絵画に描き留めようとしたモネなど印象派の画家たちの作品から、光に強い関心を持つリヒターや杉本博司、ケリス・ウィン・エヴァンスなどの現代の作家たちの作品を一堂に紹介する。
会期:2022年4月9日~9月6日
会場:ポーラ美術館 展示室1~5、アトリウム ギャラリー、森の遊歩道
住所:神奈川県⾜柄下郡箱根町仙⽯原⼩塚⼭1285
電話番号:0460-84-2111
休館日:会期中無休
料金:一般 1800円 / 大学・高校生 1300円 / 中学生以下 無料
災害と都市デザインの未来を探る。「リジェネラティブ・アーバニズム展—災害から生まれる都市の物語」(COREDO室町)
環太平洋の11大学が参加する「ArcDR3(Architecture and Urban Design for Disaster Risk Reduction and Resilience)イニシアチブ」が、災害に対する新しい都市像を提案する展覧会「リジェネラティブ・アーバニズム展—災害から生まれる都市の物語」を開催する。
東日本大震災の発生から11年を経たいまも、復興に向けた街づくりが続けられている。震災から4年後、宮城県仙台市で「国連防災世界会議」が開催されたことにより、東日本大震災から得た教訓を地球規模のフレームで共有し、災害に強い環境づくりに活かしていく試みが世界各地で開始。そのひとつがプラットフォーム「ArcDR3」による、災害に強い建築・都市デザインの共同プロジェクトだ。
本展はこの「ArcDR3」の2年にわたる活動成果を開示。気候変動が引き起こす高潮や森林火災などの災害に対応する都市生成の新しい概念「リジェネラティブ・アーバニズム」を提起するとともに、その革新的な都市デザインの数々を紹介する。
会期:2022年4月9日~4月22日
会場:日本橋室町三井タワー「室町三井ホール&カンファレンス」
住所:東京都中央区日本橋室町3-2-1 COREDO室町テラス 3階
開館時間:12:00〜19:00
休館日:会期中無休
料金:無料