2021.12.10

大阪中之島美術館でモディリアーニ展開催へ。世界初公開の肖像画を含む約40点が集結

2022年2月に開館する大阪中之島美術館で、開館記念特別展「モディリアーニ─愛と創作に捧げた35年─」が開催される。会期は2022年4月9日~7月18日。

アメデオ・モディリアーニ 少女の肖像 1915頃 個人蔵
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 2022年2月に開館を迎える大阪中之島美術館で、開館記念特別展として「モディリアーニ─愛と創作に捧げた35年─」が開催される。会期は2022年4月9日~7月18日。

 アメデオ・モディリアーニ(1884〜1920)は祖国イタリアで美術を学んだ後、21歳でパリ経渡り、フォーヴィスムやキュビスムなどの新しい芸術運動が展開するなかで、独自の表現様式を築いた。

アメデオ・モディリアーニ 若い女性の肖像 1917頃 テート蔵 Photo © Tate

 本展は、2008年以来となる大規模回顧展。モディリアーニの短い活動期のなかから優れた作品を選りすぐり、モディリアーニ芸術の本質を探るとともに、各国で進められているモディリアーニ研究の現在を紹介するものとなるという。

 展示は「芸術家への道」「1910年代パリの美術」「モディリアーニ芸術の真骨頂 肖像画とヌード」の3章構成。出品作品はフランス、イギリス、ベルギー、デンマーク、スイス、アメリカなどから集められ、国内美術館等が所蔵する油彩画や素描などが一堂に会する。なかでも注目は、スウェーデン生まれの伝説的ハリウッド女優、グレタ・ガルボが生涯にわたって愛蔵した《少女の肖像》(1915頃、個人蔵)の世界初公開だ。

 また、大阪中之島美術館のコレクションを代表する《髪をほどいた横たわ る裸婦》(1917)と同じモデルを描いたアントワープ王立美術館所蔵の《座る裸婦》(1917)が来日。大阪で初めてこの2作品が揃う機会だ。

アメデオ・モディリアーニ 髪をほどいた横たわる裸婦 1917 大阪中之島美術館
アメデオ・モディリアーニ 座る裸婦 1917 アントワープ王立美術館 Photo: Rik Klein Gotink, Collection KMSKA - Flemish Community (CC0)

 加えて本展では、ピカソやシャガール、藤田嗣治など、モディリアーニと時期を同じくして活動した「エコール・ド・パリ」の画家たちの作品も多数紹介。その交流にもフォーカスするという。

アメデオ・モディリアーニ エレナ・ポヴォロツキー 1917 フィリップス・コレクション
アメデオ・モディリアーニ トリヴァル夫人の肖像 1916頃 バーゼル美術館
アメデオ・モディリアーニ 大きな帽子をかぶったジャンヌ・エビュエルヌ 1918 個人蔵