モネやルノワールら19世紀の印象派の画家たちの作品から、ゲルハルト・リヒターや杉本博司ら現代美術の巨匠たちの作品までの名作が集結する展覧会「モネからリヒターへ ― 新収蔵作品を中心に」が、4月9日よりポーラ美術館で開催される。
2002年に開館したポーラ美術館は、開館以来、ポーラ創業家二代目の鈴木常司が戦後約40年をかけて収集したコレクションを公開し、これを基盤として様々な企画展を開催してきた。近年では従来のコレクションに加えて、20世紀から現代までの美術の展開を跡づけるために重要な作品の収集を行っている。
本展は、鈴木常司が収集した19〜20世紀の近代絵画が中心となるコレクションと、近年新収蔵した作品をあわせて紹介する初の機会だ。「光」を主要なテーマに、移ろう光を絵画に描き留めようとしたモネなど印象派の画家たちの作品から、光に強い関心を持つリヒターや杉本博司、ケリス・ウィン・エヴァンスなどの現代の作家たちの作品を一堂に紹介する。
なかでも、2020年にサザビーズ香港で行われた現代美術のイブニングセールにおいて、約30億円でポーラ美術館が落札したリヒターの《抽象絵画(649-2)》(1987)が初公開。絵画表現の可能性を切り開く現代絵画の最高峰のひとりであるリヒターによる、「抽象絵画」の代表的な作例と呼びうる作品を見る機会となる。
また本展では、館内の5つの展示室や2017年に新設された現代美術を展示するアトリウム ギャラリー、ロビー空間に加え、森の遊歩道も会場として作品を展示。同館開館以来、最大規模を誇る超大型企画となる。
ポーラ美術館のコレクションの現在形を知りながら、印象派から現代までの「光」にまつわる数々の名作を鑑賞できる機会をお見逃しなく。