アートフェアの枠組みを超えて。「ARTISTS' FAIR KYOTO 2022」
椿昇がディレクターを務め、今年で5回目の開催となる京都のアートフェア「ARTISTS' FAIR KYOTO」。3月5日~6日(清水寺会場は~13日)、重要文化財・京都府京都文化博物館 別館と京都新聞ビル地下1階をメイン会場として開催される。
フェアの特徴は、第一線で活躍するアーティストたちが「アドバイザリーボード」となり、若手アーティストを推薦するシステム。今回は45組のアーティストが選出され、メインの2会場で展示を行っている。また新たな試みとして、清水寺をはじめとする4ヶ所ではアドバイザリーボードによる特別展覧会が開催。ヤノベケンジ、薄久保香や大庭大介、加藤泉、名和晃平らの作品を見ることができる。
加えて町中でのサテライト展示や、参加アーティストの支援を目的としたアワード、そして今回からスタートした若手批評家育成プロジェクト「歴史・批評・芸術」など、幅広いプログラムを展開。アートフェアの枠組みを超え、経済と教育の両輪を育てることを目的とするARTISTS' FAIR KYOTO 2022に、ぜひ足を運んでみてほしい。
メイン会場
会期:2022年3月5日、6日
会場:京都府京都文化博物館 別館(京都市中京区三条高倉)、京都新聞ビル 地下1階(京都市中京区烏丸通夷川上ル少将井町239)
電話番号:075-414-4219
開場時間:10:00~18:00
清水寺会場
会期:2022年3月5日〜13日
会場:音羽山 清水寺(京都市東山区清水1-294)
電話番号:075-414-4219
開場時間:10:00~17:00
入場料:一般 2400円、学生 1000円、高校生以下無料(※京都新聞ビル 地下1階は無料)※チケットはオンラインにて事前予約
なぜ桜を描くのか? 「ダミアン・ハースト 桜」(国立新美術館)
ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBAs)を代表するアーティスト、ダミアン・ハーストの日本初となる大規模個展が、3月2日に国立新美術館で開幕した。
本展では2018年に制作をスタートした「桜」シリーズから、ハースト自身が選んだ24点を展示。すべてが縦2.7メートル以上の大作で、《この桜より大きな愛はない》(2019)はハイライトとも言える作品だ。
ハーストは動物を水槽のなかでホルマリン漬けにする「自然史」シリーズで知られているが、初期から印象派や抽象表現主義を意識しながら、新たな絵画表現に取り組んできたという。本展は、幼い頃から絵具に魅了されてきたと語る作家が描く風景のなかに入り込む、またとない機会となるだろう。
会期:2022年3月2日〜5月23日
会場:国立新美術館 企画展示室2E
住所:東京都港区六本木7-22-2
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00〜18:00(金土〜20:00) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:火(ただし5月3日は開館)
料金:一般 1500円 / 大学生 1200円 / 高校生 600円 / 中学生以下無料
《空也上人立像》を東京で半世紀ぶりに公開。「空也上人と六波羅蜜寺」(東京国立博物館)
東京国立博物館では《空也上人立像》をはじめ、空也上人が創建した六波羅蜜寺が所蔵する彫刻の名品を紹介する特別展「空也上人と六波羅蜜寺」が3月1日にスタート。
空也上人は平安京に疫病が流行した際に念仏をひろめ、世の中が穏やかになるようにとの願いから《十一面観音菩薩立像》を造像(六波羅蜜寺の秘像として現存)、西光寺を創建した。今回東京で半世紀ぶりの公開となった《空也上人立像》は、それから250年以上を経て鎌倉時代に制作されたものだ。
そのほかには、「広目天」「増長天」「持国天」「多聞天」からなる重要文化財《四天王立像》や、重要文化財の《薬師如来坐像》をはじめ、多様な名像が出展。六波羅に蓄積されてきた祈りと信仰に触れてみてはいかがだろうか。
会期:2022年3月1日〜5月8日
会場:東京国立博物館 本館特別5室
住所:東京都台東区上野公園13-9
電話番号:050-5541-8600
開館時間:9:30~17:00
休館日:月(3月21日、28日、5月2日は開館)、3月22日
料金:一般 1600円 / 大学生 900円 / 高校生 600円