写真家・川内倫子の新作作品集『as it is』の出版を記念した展覧会が、東京・恵比寿のPOSTで開催される。会期は9月4日~10月11日。
本書は、川内が自身の出産から約3年間、子育てのなかで出会った子供の姿や身近な風景を撮り溜めて構成した新作写真集。川内は、2001年に刊行された初の写真集『うたたね』から20年という歳月のなか、日常から外の世界へと眼差しを向けながら、近作『Halo』(2017)では、遠い宇宙を感じさせるイメージを切り開いてきた。本書では、もう一度自身の子供や家族とともに、目の前の日常風景を見つめ直し、原点に立ち返っている。
川内曰く、3歳になるまでの子供は、自我が芽生え始めながらも社会とは無縁に生きる、生の塊のような眩しさを持ち合わせているという。本書は、現在進行形で綴る家族の物語でありながら、子供という生命力溢れる存在の普遍性にも迫る作品だ。会場では、本作の先行販売も行われる。