SANAAは、妹島和世と西沢立衛によって1995年に設立された建築家ユニット。これまで、「金沢21世紀美術館」(2004)、「ニュー・ミュージアム」(ニューヨーク、2007)、「ロレックス・ラーニング・センター」(スイス、2010)などの建築作品を手がけてきた。また、2004年にヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展で金獅子賞を、2010年にはプリツカー賞を受賞。
そんな妹島和世+西沢立衛/SANAAによる個展「環境と建築」が、東京・乃木坂のTOTOギャラリー・間で開催される。会期は5月14日~8月9日。
「環境と建築」というテーマに長年取り組んできたSANAA。建築を媒介として人々の生活と周辺地域が緩やかに繋がり、ひとつの風景となることで、訪れた人に生き生きとした活動を促すような建築のあり方を常に心がけてきた。たとえば代表作の「金沢21世紀美術館」では、建築を多方向に開くことで内外の自由な交流と豊かな回遊性を実現し、新たな公共建築のあり方を示している。
本展ではSANAAが日本、中国、ヨーロッパなど各地で近年取り組んでいるプロジェクトを中心に、住宅、大学、美術館、劇場などを模型や図面の展示によって紹介。SANAA、妹島和世設計事務所、西沢立衛設計事務所の3つの活動が互いにどのような影響を及ぼしあい、それぞれのプロジェクトで「環境と建築」をどのように考え、実現しようとしてきたのかをたどることができる。なお本展にあわせ、5月15日には講演会も開催予定。