2019.10.26

障害・表現・共生を考える5日間。萩尾望都や山城大督も参加する展覧会「ここから4」をチェック

2016年秋より毎年開催されている、共生社会や文化について関心を深めるための展覧会シリーズ「ここから」。その4回目となる「ここから4―障害・表現・共生を考える5日間」展が、東京・六本木の国立新美術館で開催される。会期は12月4日~8日。

萩尾望都 半神 1984
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 ラグビーワールドカップ2019や、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会などに先立ち、2016年秋に開催された「スポーツ・文化・ワールド・フォーラム 東京プログラム」。同企画は、スポーツ・文化・ビジネスによる国際貢献や有形無形のレガシーなどについて議論・情報発信をし、国際的に機運を高めるためのキックオフイベントとして注目を集めた。

 これにあわせて、障害者によるアートやスポーツ義足などのデザインに関する展覧会シリーズ「ここから」もスタート。同展は、共生社会や文化の多様性について関心を深めることをテーマとして毎年開催されてきた。今回、その4回目となる「ここから4―障害・表現・共生を考える5日間」展が、東京・六本木の国立新美術館で開催される。会期は12月4日~8日。

山城大督 佐藤初女|2014年9月30日 2014
APOTROPIA(アントネッラ・ミニョーネ / クリスティアーノ・パネプッチャ) Kintsugi  2014 © Antonella Mignone, Cristiano Panepuccia

 本展では、障害のある人々が制作した作品に加えて、障害・障壁への気付きを促すマンガ/アニメーションや、身体感覚を際立たせる映像/メディア・アートなども紹介。参加作家には、『ポーの一族』などで知られるマンガ家の萩尾望都や、 映像の時間概念を空間やプロジェクトへ応用するアーティストの山城大督、群れをなす生物を好んで描き、ニューヨークのアートフェアでも高い評価を得た鵜飼結一朗などが顔を揃える。

 鑑賞支援の取り組みも進められ、より多くの人にひらかれる本展。障害の有無を超越し、多様な作品が共存する展示空間で、表現の持つ根源的な喜びを感じたい。