2019.2.16

TARO賞からホックニーまで。今週末に見たい3つの展覧会

今週開幕した展覧会と今週末スタートする展覧会から、とくに注目したい3つをピックアップして紹介。この機会をお見逃しなく。

第22回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)の展示風景より、檜皮一彦《hiwadorome: type ZERO spec3》
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岡本太郎の遺志を継ぐ、次代のアーティストたち。「第22回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)」(川崎市岡本太郎美術館)

展示風景より、風間天心《Funetasia》

 1998年にスタートし、数々の気鋭のアーティストを輩出してきた岡本太郎現代芸術賞(通称「TARO賞」)。その入選・受賞作品展が川崎市岡本太郎美術館で2月15日にスタートした。

 22回目となる今年は、大賞の岡本太郎賞には檜皮一彦が、岡本敏子賞には風間天心、特別賞には國久真有、武内カズノリ、田島大介が選ばれた。空間をダイナミックに使用した作品が多く並ぶ本展。次代のアーティストたちの作品をいち早くチェックできる機会をお見逃しなく。

会期:2019年2月15日~4月14日
会場:川崎市岡本太郎美術館
住所:神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-5
電話番号:044-900-9898
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月、3月22日
料金:一般 700円 / 高校・大学生・65歳以上 500円 / 中学生以下無料

 

ホックニーと福田平八郎の出会い。「An Encounter of Two Colorists David Hockney | Heihachiro Fukuda」(THE CLUB)

デイヴィッド・ホックニー "Untitled No.12" from "The Yosemite Suite"  2010iPad drawing printed on paper Edition of 25 37 x 28" © David Hockney Photo by Richard Schmidt

 イギリスを代表する画家、デイヴィッド・ホックニー(1937〜)と、自然の抽象美を描いた日本画家、福田平八郎(1892〜1974)の2人展が、東京・銀座の「THE CLUB」で2月16日にスタート。

 本展では、ホックニーがiPadを用いて描いた「The Yosemite Suite」シリーズを、福田の代表作品6点とともに展示。国籍も時代も異なるが、大胆な色面構成によって、限りなく抽象に近い作品を生み出してきた2人の共演に注目してほしい。

会期:2019年2月16日〜3月30日
会場:THE CLUB(GINZA SIX 6F 銀座蔦屋書店内)
住所:東京都中央区銀座6-10-1
電話番号:03-3575-5605
開廊時間:11:00〜19:00
休廊日:2月25日、26日

 

余命宣告を受けた作家の目線の先にあるものは。「佐藤雅晴『死神先生』」(KEN NAKAHASHI)

佐藤雅晴 スイッチ 2018 木製パネルにアクリル 33.3 x 33.3 cm © Masaharu Sato, Courtesy of KEN NAKAHASHI

 日常風景を撮影後、パソコン上でペンツールを用いて慎重にトレースし、さらにそのデータを「ロトスコープ」技法でアニメーション化するという途方もない作業を経た、リアルでどこか奇妙な動きのある作品を手がけてきた佐藤雅晴。

 2018年9月、癌による余命宣告を受けた佐藤よる絵画作品展が東京・新宿のKEN NAKAHASHIで2月15日にスタートした。老朽化によって取り壊しが予定された自宅で静かに過ごす佐藤。一連の作品は、そういった日々のなかで生み出された、親しみのある光景や瞬間が切り取られている。

会期:2019年2月15日〜3月16日
会場:KEN NAKAHASHI
住所:東京都新宿区新宿3-1-32 新宿ビル2号館5階
電話番号:03-4405-9552
開館時間:13:00〜21:00
休廊日:日、月