2018.12.16

写真家が手がけた絵画と木版画。TARO NASUでの高木こずえ展「プレリュード」をチェック

写真家・高木こずえの個展「プレリュード」が、東京・馬喰町のTARO NASUで開催される。本展は、高木がポートランド留学時代に撮影した写真をもとに制作した絵画と木版画を紹介するもの。つねに新たな表現を模索し続ける高木の思考の実践をたどりたい。会期は2019年1月11日〜2月9日。

© Cozue Takagi Courtesy of TARO NASU

 高木こずえは1985年長野県生まれの写真家。東京工芸大学写真学科在学中の2006年に、「キヤノン写真新世紀」グランプリ、「エプソン・カラーイメージングコンテスト」準グランプリを受賞し、話題となった。

 ストレートフォトからデジタルコラージュまで、シリーズ発表毎に変化を遂げ、異なる視覚世界を切り拓く潜在的エネルギーと多様な表現力が評価されている高木。07年の同大学卒業後も、VOCA展府中市美術館賞(2009)や第35回木村伊兵衛写真賞(2010)、第15回信毎選賞(2010)を受賞した。今日にわたって、国内外問わず個展を開催してきたほか、グループ展にも多数参加するなど精力的に活動を行っている。

 そんな高木曰く、写真とは「“カメラがとらえた過去のある風景”ではなく“ある風景が複数の場を行き来しながら生まれ変わっていくこと”」。今回、東京・馬喰町のTARO NASUで開催される個展「プレリュード」は、ポートランド留学時代に撮影した写真をもとに制作された絵画と木版画を紹介するものだ。つねに新たな表現を模索しつづける高木の思考の実践をたどりたい。