向井山朋子はオランダ・アムステルダムに拠点を置き、ピアニストとして国際的に活躍する傍ら、自ら振り付けや演出を行う舞台作品やインスタレーション作品を発表してきた。
近年では、2016年にファッションをテーマに掲げたインスタレーション・パフォーマンス《La Mode》を発表。向井山はピアノ演奏と芸術監督を務め、イタリア、台湾、東京で公演を行った。また、今年にはダンスカンパニーであるCo.山田うんを招き、ダンス作品《雅歌》の制作を手がけた。
本展では、ピアノのパフォーマンスが毎日2時間行われ、ギャラリーはその前後1時間を含めた4時間だけオープン。また、会期中はオープン時間が毎日1時間ずらされてゆき、24日の会期で1周する仕組みになっている。
観客を「開かれており、無防備で、可能性に満ちた作品のパートナー」としてとらえる向井山によって、普段とは違う時間感覚で開催される本展。非日常の時間でゆっくりと回転するようなギャラリー空間に、足を運んでみたい。