浮世の都市・東京を岩崎貴宏が俯瞰する。銀座 蔦屋書店で新作展が開催へ

アーティスト・岩崎貴宏の個展「GINZA ART EXHIBITION:岩崎貴宏 Layer and Folding」が、GINZA SIX内の銀座 蔦屋書店のイベントスペース「GINZA ATRIUM」で開催される。書店という特殊な展示スペースを意識して制作された最新作によって、いまこの瞬間を煌めきつづける浮世の都市・東京を、天上からの俯瞰の視点で表現するという。会期は12月27日~2019年1月14日。

岩崎貴宏 OUT OF DISORDER(FRAME) 2018 © TAKAHIRO IWASAKI Courtesy of ANOMALY, TOKYO

 岩崎貴宏は1975年広島県生まれのアーティスト。広島市立大学芸術学研究科博士課程修了後、エジンバラ・カレッジ・オブ・アート大学院を修了し、2018年にでエジンバラ・カレッジ・オブ・アートより名誉博士号を受位した。

 近年は、リヨン・ビエンナーレ(2009)、ヨコハマトリエンナーレ(2011)、水と土の芸術祭(2018)などの国際展のほか、「日産アートアワード 2015」(BankART Studio NYK)、「MAMコレクション005 リサイクル&ビルド」(森美術館ギャラリー5、2017)といったグループ展に参加している。

 17年には、ヴェネチア・ビエンナーレの日本館代表に選出され、個展「逆さにすれば、森」を開催。その功績を評価され、平成29年度(第72回)芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞した。

 そんな岩崎の個展「GINZA ART EXHIBITION:岩崎貴宏 Layer and Folding」がGINZA SIX内の銀座 蔦屋書店のイベントスペース「GINZA ATRIUM」で開催される。

 歯ブラシ、タオル、文庫本のしおり、ダクトテープ、シャーペンの芯など、私たちの身近にあるありふれたものから、繊細で儚い風景を作り出す岩崎作品。見慣れた日用品を別のイメージに転化することによって、固定化された私たちの視点を揺さぶってきた。

 本展は、車窓から見える鉄塔や架線といった郊外の風景を、布や糸を使って繊細に表現した「アウト・オブ・ディスオーダー(フレーム)」シリーズと、書籍の栞を解いて制作されたクレーンと本が建設中のビルを思わせる「テクトニック・モデル」シリーズで空間を構成。

 いずれも書店という特殊な展示スペースを意識して制作された最新作であり、大量の資源を消費しながらスクラップ&ビルドを繰り返し、いまこの瞬間を煌めきつづける浮世の都市・東京が、天上からの俯瞰の視点で表現される。

 さらに本展の開催を記念して、ストールや、描き下ろしデザインによるトートバッグなど、岩崎作品をモチーフとした銀座 蔦屋書店オリジナルグッズも販売。本展とあわせてチェックしたい。

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