映画監督としても国際的に活躍するアーティスト、アピチャッポン・ウィーラセタクンと、久門剛史がコラボレーション制作を行った作品が森美術館の「MAMプロジェクト」で展示される。
アピチャッポン・ウィーラセタクンは1970年バンコク生まれ。写真や映像、映画、インスタレーションなど多岐にわたる手法で伝説や民話、個人的な記憶や夢などをモチーフに、静謐で叙情的な作品を制作し続けてきた。
久門剛史は1981年京都生まれ。日用品を組み合わせたインスタレーションに、生活の中で採集した自然音や光を融合させることによって物語性を立ち上がらせてきた。また、演劇カンパニー「チェルフィッチュ」が2017年に上演した作品『部屋に流れる時間の旅』では、音と美術を担当した。
本展で2人は新作映像インスタレーション《シンクロニシティ》を発表。ウィーラセタクンと久門が互いに影響し合いながら、対話的なプロセスから生まれた実験的なこの作品は、鑑賞者の想像力を掻き立てる刺激的なものとなるだろう。