のんは1993年生まれの女優。16年に公開されたアニメーション映画『この世界の片隅に』では主演を務め、声優としても演技力が高く評価されている。そのほかにもモデル、ミュージシャン、絵描きなど、「創作あーちすと」として様々な活動をしているのん。18年3月には、60年以上の歴史を誇る学生のためのアートコンペ「第67回学展」のゲストアーティストとして、大賞受賞者の作品とともにパリ・ルーヴル美術館の地下にあるカルーゼル・ド・ルーヴルで展示された。
趣味・特技は「ギター、絵を描くこと、洋服作り」だというのんの、初となる展覧会が東京・渋谷のGALLERY X BY PARCOで開催中だ。会場では「女の子は牙をむく」をコンセプトに描き下ろされたドローイングや立体作品、インスタレーションを中心に、自作の衣裳や、本展コンセプトにあわせてセレクトした過去作品などが展示されている。
なかでも注目なのは、のんがとくに気に入っているという大きな立体の「ハムスター」。この巨大なハムスターが歩く道路など、インスタレーションに初めて挑戦した。ふだんはひとりで制作活動を行っているため、スタッフたちとの共同作業はとても楽しかったと語っている。
また、のんは本展について、「いろんなものが詰まっていて、すごくパワフルでいいな」とコメント。「女の子が持つ凶暴さや無鉄砲なパワーが好き」というところから掲げられた「女の子は牙をむく」というコンセプト通り、のんが描き出す可愛らしくも時折毒を見せる世界観を楽しみたい。