EXHIBITIONS

池田亮司展

池田亮司 data-verse 3 2020
©︎ Ryoji Ikeda Studio

池田亮司 point of no return 2018
Photo by LU Kuo-wei © TFAM
Courtesy of Taipei Fine Arts Museum, 2019

 フランスと日本を拠点に国際的に活躍するアーティスト/作曲家・池田亮司。テクノロジーを駆使し、光や音を用いて鑑賞者の感覚を揺さぶる没入型の作品を数多く発表してきた。

 2000年以降は、データを主題とする表現を模索。とりわけDNA情報や素粒子、宇宙といった科学領域に関するデータに関心を持って自身の作品に取り入れ、そこでは、データを通した世界の新たな認識の方法を提示している。

 本展は、作家にとって2009年以来となる国内美術館での大規模個展として、新作を含む近年の活動を展観する。

 今回の中心であり、国内初展示となる映像作品《data-verse》は、NASAをはじめ多くの科学機関によって一般に公開されたデータを収集することから始まった。それらを加工・変換など様々な操作を経て視覚的な表現として構成し、高解像度の映像を展示室内に投影。視覚と聴覚で体感する作品は、普段は不可視であるために意識されない膨大なデータの世界へと、人々を引き込む鑑賞体験を生み出す。

 また本展では、レーザーによる作品《exp》や、床面へのプロジェクション作品などの新作・近作を紹介。加えて池田によるこれまでの音楽作品の試聴や活動記録の閲覧ができるスペースも設置する。

 会場となる弘前れんが倉庫美術館は、約100年前の酒造工場を改修した建物であり、「サイト・スペシフィック」な作品展示を生かすような建築が特徴。同館の大空間において、池田による各展示室の映像や音響がときに結びつきながら、空間と作品とが共鳴/共振する。