EXHIBITIONS

蜷川実花展

ー虚構と現実の間にー

2021.09.16 - 11.14

蜷川実花 earthly flowers, heavenly colors 2017 © mika ninagawa Courtesy of Tomio Koyama Gallery

蜷川実花 earthly flowers, heavenly colors 2017 © mika ninagawa Courtesy of Tomio Koyama Gallery

 写真家の枠を超え、映画、デザイン、ファッションなど多彩な活動をしている蜷川実花。本展は「虚構と現実」をテーマに、アーティストの写真の本質に迫る。

 写真家、映画監督として活躍する蜷川は、これまで木村伊兵衛写真賞ほか数々受賞。映画作品では、『さくらん』(2007)、『ヘルタースケルター』(2012)、『Diner ダイナー』(2019)、『人間失格 太宰治と3人の女たち』(2019)を監督。加えて、映像作品も多く手がけている。

 2008年に「蜷川実花展 ―地上の花、天上の色-」が全国の美術館を巡回し、延べ18万人を動員。10年、Rizzoli N.Y.から写真集を出版すると、世界各地で話題となった。16年、台湾の台北現代美術館(MOCA Taipei)で大規模な個展を開催し、同館の動員記録を大きく更新。17年には上海で個展「蜷川実花展」を開催し、好評を博した。

「蜷川実花展 ー虚構と現実の間にー」は、18年から全国10会場を巡回し、その集大成となる東京展では、これまでの展示作品を半数ほど入れ替えるだけでなく、今年撮影した桜や藤の写真《光の庭》、ポラロイド作品《TOKYO》、女性やパラスポーツ選手たちのポートレイトなどを加え、大幅にスケールアップした内容となる。

 また会場には、蜷川の書斎を再現したインスタレーションや映像作品も登場。表現のジャンルを限定することなく時代の先端を鮮烈に示し続ける「蜷川実花」の作品世界を全身で体感できる、またとない機会となる。