EXHIBITIONS

特別展 ZERO IS INFINITY 「ゼロ」と草間彌生

2020.03.05 - 05.31

《ナルシスの庭》と草間彌生 第33回ヴェネチア・ビエンナーレ(1966)にて ©︎ YAYOI KUSAMA ※参考画像

六角形のミラールームと草間彌生 個展「草間のピープ・ショー」(別名「エンドレス・ラヴ・ショー」)、リチャード・カステラーニ画廊、ニューヨーク(1966)にて ©︎ YAYOI KUSAMA ※参考画像

ゼロ」とは、1957年にハインツ・マックとオットー・ピーネによってデュッセルドルフでグループとして結成され、やがてヨーロッパに広がり、アーティスト・ネットワークへと展開。戦後芸術を「ゼロ」へとリセットすることを理念とし、世界大戦によって分断されたヨーロッパの前衛アーティストたちの協働・連帯を強く促す原動力となった。

 ニューヨークで活動していた草間彌生は、1960年代に「ゼロ」に関連する展覧会に多数参加し、ヨーロッパのアートシーンでも注目を集めた。「ゼロ」のアーティストたちと「インフィニティ(無限)」へと向かう草間の表現には、ひとつのモチーフの反復やモノクロームの追求など、多くの類似点を見出すことができる。

 本展は、国内においてあまり紹介されていない「ゼロ」の作品や運動を、草間の作品や当時の映像・写真資料とあわせて紹介。「ゼロ」と「インフィニティ」という両極の探求によって、戦争の傷を乗り越え、新しい芸術の持つ可能性を示そうとした前衛芸術家たちの軌跡をたどる。

 出品作家は、エンリコ・カステラーニ、ルーチョ・フォンタナ、イヴ・クライン、草間彌生、アドルフ・ルター、ハインツ・マック、ピエロ・マンゾーニ、クリスチャン・メーゲルト、ヘスス・ラファエル・ソト、ヘンク・ペーテルス、オットー・ピーネ、ヤン・スホーンホーフェン、フェルディナント・シュピンデル、ギュンター・ユッカー。

※草間彌生美術館は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため臨時休館。最新情報は公式ウェブサイトにて案内。