2017年10月の開館以来、草間彌生作品のみを展示してきた草間彌生美術館が、初となるグループ展「ZERO IS INFINITY 『ゼロ』と草間彌生」を開催する。会期は3月5日〜5月31日。
今回、草間と共演するのは「ゼロ」のアーティストたち。「ゼロ」は、1958年にハインツ・マックとオットー・ピーネによってデュッセルドルフで起こったアーティスト・ネットワーク。「戦後芸術をゼロにリセットすること」を理念に掲げ、大戦によって分断されたヨーロッパの前衛美術家たちの協働・連帯を促す原動力となった。
1960年代にニューヨークで活動していた草間は、この「ゼロ」に関連する展覧会に複数回参加。ヨーロッパでも注目を集めた。
「ゼロ」のアーティストたちと草間の表現に類似するのは、ひとつのモチーフの反復や、モノクロームの追求といった点だ。本展では、「ゼロ」の作品や運動を、草間の作品や当時の映像・資料とともに紹介することで、戦後、新たな芸術の持つ可能性を示そうとした両者の軌跡をたどる。