特別展　URUSHI　伝統と革新

　世界に卓越する日本工芸のなかでも1300年以上の長い歴史を持つ漆芸は、芸術・技術ともに高度の発達を遂げ継承されてきた。近代以降、多くの漆芸家が漆芸の近代化と普及に尽力して礎を築き、1954年には「日本工芸会」が発会。同会が主宰する「日本伝統工芸展」は、現在でも作家らの活躍の場として毎年開催されている。

　本展は、日本工芸会の漆芸部会展である「日本伝統漆芸展」の第35回展を記念し、「江戸時代末期から戦前までの近代の名匠」、「重要無形文化財制度と日本工芸会」、「日本伝統漆芸展の開催」、「11名の重要無形文化財保持者を中心に現在活躍している作家たち」の4つのテーマで、近代から現代への漆芸の歩みを俯瞰する。