EXHIBITIONS

東日本大震災復興祈念

伊藤若冲展

2019.03.26 - 05.06

伊藤若冲 百犬図 個人蔵

伊藤若冲 老松鸚鵡図 個人蔵

伊藤若冲 果蔬涅槃図 京都国立博物館蔵

伊藤若冲 蓮池図 西福寺蔵 重要文化財

 町民文化が花開き、日本が世界に発信する芸術文化が育まれた江戸中期に活躍し、独学で自らの画風をつくり上げた天才絵師・伊藤若冲。緻密な線描と極彩色の作品を手がけるいっぽう、伸びやかで自由な筆遣いとユーモラスな表現が特徴的な水墨画を数多く残し、いまも高い評価を得ている。

 若冲の作品は、動物や植物の生命の躍動を感じさせる画風が魅力。生き物たちを等しく見つめた若冲の眼差しは、命あるものの力強さを伝えている。

 3月に開幕する本展は、東日本大震災復興祈念として開催。1788年の京都大火災(天明の大火)で焼け野原となった故郷・京都を目の当たりにした若冲と、東日本大震災に見舞われた福島の復興への思いを重ね合わせた展覧会となる。

 京都から大阪に避難した若冲が、荒れ果てた京都への一筋の希望が託した西福寺のふすま絵《蓮池図》や、アメリカのデンバー美術館、ミネアポリス美術館から里帰りする作品など約100点を展示し、若冲の生き様や人柄に触れる。