EXHIBITIONS

徐承元

2026.03.07 - 04.11
 東京画廊+BTAPで、徐承元による個展が開催されている。

 徐承元は1941年ソウル生まれ。64年に弘益大学校を卒業後、74年から2007年まで同大学で教授を務め、ソウルを拠点に制作を続けている。1960年代初頭に結成された「オリジン(Origin)」グループの創立メンバーであり、「A.G.(韓国前衛美術協会)」の設立にも関わった。単色画(Dansaekhwa)の展開の一翼を担い、韓国現代美術の動向とともに独自の抽象表現を築いた。

 本展は、1960年代の初期作品から2025年の最新作に至るまで、約60年に及ぶ画業を日本で初めて包括的に展望する回顧展だ。60年代初期の木版画から近年の「同時性(Simultaneity)」シリーズに至るまで、代表作を展示し、その展開を紹介する。

 1960年代の韓国美術界において主流であったアンフォルメルに対し、徐は感情の表出を抑制した幾何学的抽象を提示した。秩序を基盤とする表現をもとに、静謐や余白、内省といった感性を通して西洋美術の動向を再解釈し、独自の思想的枠組みを形成している。

 また、韓屋の扉の構造や韓紙を透過する光の経験は作品の基盤となっている。長方形の構成単位や、柔らかく拡散する光の表現に着目し、障子を通じて滲み出る光の描写へと展開した作品を通して、その表現の変遷をたどる。