EXHIBITIONS
川本実果「水影 - Road Mirage」
gallery G で、川本実果の個展「水影 - Road Mirage」が開催される。
川本実果は1999年広島県生まれ。2022年に広島市立大学芸術学部デザイン工芸学科染織造形分野を卒業し、24年に同大学大学院芸術学研究科(博士前期課程)造形芸術専攻を修了した。川本は、発泡バインダーをもちいた実験的手法によって水面の波紋を表出する独自の表現を展開してきた。23年より制作する「Reflection」シリーズでは、水面への映り込みと反射光の照り返しというふたつの現象に注目し、iti SETOUCHIのit’s CUBEで個展「水影 – Double Reflection」を開催。本展は、そのタイトルとそこで示されたアプローチを発展させるものである。
「水影(みづかげ)」は、水面の映り込みと照り返しを包括する古語。川本はこの語を調べるなかで、「水影(すいえい)」という読みが「逃水」を意味し、遠方に水があるように見えて近づくと逃げるように移っていく現象を指すことを知った。また前作「水影 – Double Reflection(2/2)」では、水面の照り返しのゆらぎを干渉縞(モアレ)によって表す試みを提示した。その後の探究において、干渉縞が一定条件下で「遠くから見ると現れ、近づくと消える」という特異な現れ方を示すことが確認された。この視覚的現象は逃水を想起させ、干渉縞が「水影(すいえい)」とも結びつく点が注目される。
本展では、干渉縞による作品を中心に、水影(すいえい)という幻影的現象を通して空間認識や知覚の相対性を見つめる新作を展示する。
川本実果は1999年広島県生まれ。2022年に広島市立大学芸術学部デザイン工芸学科染織造形分野を卒業し、24年に同大学大学院芸術学研究科(博士前期課程)造形芸術専攻を修了した。川本は、発泡バインダーをもちいた実験的手法によって水面の波紋を表出する独自の表現を展開してきた。23年より制作する「Reflection」シリーズでは、水面への映り込みと反射光の照り返しというふたつの現象に注目し、iti SETOUCHIのit’s CUBEで個展「水影 – Double Reflection」を開催。本展は、そのタイトルとそこで示されたアプローチを発展させるものである。
「水影(みづかげ)」は、水面の映り込みと照り返しを包括する古語。川本はこの語を調べるなかで、「水影(すいえい)」という読みが「逃水」を意味し、遠方に水があるように見えて近づくと逃げるように移っていく現象を指すことを知った。また前作「水影 – Double Reflection(2/2)」では、水面の照り返しのゆらぎを干渉縞(モアレ)によって表す試みを提示した。その後の探究において、干渉縞が一定条件下で「遠くから見ると現れ、近づくと消える」という特異な現れ方を示すことが確認された。この視覚的現象は逃水を想起させ、干渉縞が「水影(すいえい)」とも結びつく点が注目される。
本展では、干渉縞による作品を中心に、水影(すいえい)という幻影的現象を通して空間認識や知覚の相対性を見つめる新作を展示する。

