EXHIBITIONS
永田康祐「鮭になる」
ANOMALYで、永田康祐による個展「鮭になる」が開催されている。
永田康祐は1990年愛知県生まれ。神奈川を拠点に活動。自己と他者、自然と文化、身体と環境といった近代的な思考を支える二項対立、またそこに潜む曖昧さに関心を持ち、写真や映像、インスタレーションなどを制作している。近年は、食文化におけるナショナル・アイデンティティの形成や、食事作法における身体技法や権力関係、食料生産における動植物の生の管理といった問題についてビデオエッセイやコース料理形式のパフォーマンスを発表している。
永田は、美術史上の制度または問いの再解釈やアップデート、またシステムやテクノロジーの功罪である合理化が引き起こす効果や諸問題を、ウィットに富んだ手法で描き出す新進気鋭のアーティストだ。
2021年10月ANOMALYで開催された永田康祐の個展「Equilibres」からおよそ3年振りになる本展は、永田にとって初めてのアニメーション作品である《鮭になる》(2024)と、新作の写真作品《Feasting Wild》(2025)を中心に、人間と動植物、そしてそれを取り巻く生態学的・経済的なシステムに焦点をあて、作家の活動をたどる。
本展の中心となる《鮭になる》では、サーモン養殖の現場を舞台に、寄生虫に感染したサーモンと、労働力としての価値を失った「老いた人」という、養殖システムからこぼれ落ちた者たちの関係を通じて、養殖産業における種を超えた搾取と、そこで歪みつつも育まれる絆が描かれている。また、《鮭になる》の制作に際して永田とキュレーターやアーティスト、人類学者らが話しあう様子を記録した映像作品《鮭になる方法》(2024)もあわせて展示。
《Feasting Wild》の新作は、これまでパフォーマンスという一時的な形式だったものを翻訳し、写真(イメージ)とテキスト(書かれた言語)で再構成したものとなっている。
なお、今回の同廊での2つの個展は、それぞれが個展という形式に則った独自の空間を構成しつつ、もういっぽうの個展を担う玉山の呼びかけにより、お互いの作品がそれぞれの空間へ介入しあう。
永田康祐は1990年愛知県生まれ。神奈川を拠点に活動。自己と他者、自然と文化、身体と環境といった近代的な思考を支える二項対立、またそこに潜む曖昧さに関心を持ち、写真や映像、インスタレーションなどを制作している。近年は、食文化におけるナショナル・アイデンティティの形成や、食事作法における身体技法や権力関係、食料生産における動植物の生の管理といった問題についてビデオエッセイやコース料理形式のパフォーマンスを発表している。
永田は、美術史上の制度または問いの再解釈やアップデート、またシステムやテクノロジーの功罪である合理化が引き起こす効果や諸問題を、ウィットに富んだ手法で描き出す新進気鋭のアーティストだ。
2021年10月ANOMALYで開催された永田康祐の個展「Equilibres」からおよそ3年振りになる本展は、永田にとって初めてのアニメーション作品である《鮭になる》(2024)と、新作の写真作品《Feasting Wild》(2025)を中心に、人間と動植物、そしてそれを取り巻く生態学的・経済的なシステムに焦点をあて、作家の活動をたどる。
本展の中心となる《鮭になる》では、サーモン養殖の現場を舞台に、寄生虫に感染したサーモンと、労働力としての価値を失った「老いた人」という、養殖システムからこぼれ落ちた者たちの関係を通じて、養殖産業における種を超えた搾取と、そこで歪みつつも育まれる絆が描かれている。また、《鮭になる》の制作に際して永田とキュレーターやアーティスト、人類学者らが話しあう様子を記録した映像作品《鮭になる方法》(2024)もあわせて展示。
《Feasting Wild》の新作は、これまでパフォーマンスという一時的な形式だったものを翻訳し、写真(イメージ)とテキスト(書かれた言語)で再構成したものとなっている。
なお、今回の同廊での2つの個展は、それぞれが個展という形式に則った独自の空間を構成しつつ、もういっぽうの個展を担う玉山の呼びかけにより、お互いの作品がそれぞれの空間へ介入しあう。