EXHIBITIONS
古巻和芳展「Skywalker -Spirit in heaven, Soul on earth」
Gallery Nayutaで、古巻和芳による個展「Skywalker -Spirit in heaven, Soul on earth」が開催されている。
本展は、糸の上をわたる姿の木像「Skywalker」と、アサガオのタブロー「The Glory」、そして震災瓦礫をイメージした白い陶器(セルベン)の小山、この3つの要素で構成。
「Skywalker」シリーズは、木像が手にした棒の両端に錘があり、糸の上でバランスを保つことができる彫刻だ。左右に多少傾けても、振り子のように揺れてもとに戻る。危ういバランスを保ちながらも、ピンと張った糸の上で重力から解放されたかのように中空を歩む姿から様々なイメージが羽ばたいていけば良いという思いが込められている。
また「The Glory」シリーズは、2000年代に描いていたアサガオのタブローだ。アサガオは英語でmorning gloryという。gloryという単語には神の栄光という意味のほか、go to glory(=天に召される)のように昇天、すなわち死のニュアンスもある。光へと吸い込まれるような漏斗状の構造を持ったアサガオのイメージは、skywalkerがその往き先に見上げる「向こう側」の表象でもあるという。
床に敷くセルベンは、2007年の神戸ビエンナーレにおいて、阪神・淡路大震災をテーマに制作した作品《掃き清められた余白から》に用いたもので、ビデオテープ、食器、リコーダーなど身の周りの日常品を象って焼成しており、震災で失われた日常の瓦礫の表象だ。なお、セルベンは、不良磁器を粉砕して再生し粒度調整した成形素材で、焼成することによって、再び磁器状に固まる再生素材のこと。
本展の会期が、神戸の震災から30周年の節目にあたることから、「Skywalker」は瓦礫の上をわたって往く人の姿、天にある光に向かって歩む姿が意識された。神戸の震災だけではなく、近年頻発する災害や紛争、あるいはその他様々な状況に向きあう人に重ねあわせてみてほしい。
本展は、糸の上をわたる姿の木像「Skywalker」と、アサガオのタブロー「The Glory」、そして震災瓦礫をイメージした白い陶器(セルベン)の小山、この3つの要素で構成。
「Skywalker」シリーズは、木像が手にした棒の両端に錘があり、糸の上でバランスを保つことができる彫刻だ。左右に多少傾けても、振り子のように揺れてもとに戻る。危ういバランスを保ちながらも、ピンと張った糸の上で重力から解放されたかのように中空を歩む姿から様々なイメージが羽ばたいていけば良いという思いが込められている。
また「The Glory」シリーズは、2000年代に描いていたアサガオのタブローだ。アサガオは英語でmorning gloryという。gloryという単語には神の栄光という意味のほか、go to glory(=天に召される)のように昇天、すなわち死のニュアンスもある。光へと吸い込まれるような漏斗状の構造を持ったアサガオのイメージは、skywalkerがその往き先に見上げる「向こう側」の表象でもあるという。
床に敷くセルベンは、2007年の神戸ビエンナーレにおいて、阪神・淡路大震災をテーマに制作した作品《掃き清められた余白から》に用いたもので、ビデオテープ、食器、リコーダーなど身の周りの日常品を象って焼成しており、震災で失われた日常の瓦礫の表象だ。なお、セルベンは、不良磁器を粉砕して再生し粒度調整した成形素材で、焼成することによって、再び磁器状に固まる再生素材のこと。
本展の会期が、神戸の震災から30周年の節目にあたることから、「Skywalker」は瓦礫の上をわたって往く人の姿、天にある光に向かって歩む姿が意識された。神戸の震災だけではなく、近年頻発する災害や紛争、あるいはその他様々な状況に向きあう人に重ねあわせてみてほしい。