生誕100年＋　福井良之助　生と死をみつめる愛

　高崎市美術館で「生誕100年＋　福井良之助　生と死をみつめる愛」が開催されている。

　1955年から10年間、孔版画制作で生と死を象徴する空間をみつめた福井良之助（1923〜1986）。油彩初期作《混迷の為の習作》のように戦後の混迷から出発し、孔版画制作を経て、1960年代以降は油彩代表作《天にかける橋》で空を仰ぎ、油彩代表作《生と死の習作・愛》のように、孤独の真実を知る画家ならではの愛を描いた。そして《絶筆（未完）》のように"永遠の習作"として62歳の生涯を未完のまま閉じている。

　本展は、生誕100年から1年を経た記念展として、代表作や美術館初公開作を含む油彩やグアッシュ、孔版画、銅版画など117点により、愛を込めて生と死をみつめた福井の眼差しを追想する。