EXHIBITIONS
松本竣介展
ときの忘れもので「松本竣介展」が開催されている。本展では、松本竣介(1912〜1948)が1940年9月に制作した油彩《構図》と、参考出品として油彩《自画像》《Y市の橋》を中心に、デッサンをあわせた13点が展示される。
今回のメイン作品となる《構図》は、絵具を自由に塗り重ねたうえに、人や線路、建物を黒い線で簡略的に描いたものだ。「都会」や「郊外」シリーズの終盤に生まれた作品であり、具体的なモチーフから抽象的な形態へと向かう思考の跡が垣間見える。
1940年以降、松本は一連の「構図」シリーズを制作しており、本作はそのなかでも最初に描かれた油彩《構図》となっている。
参考出品の《自画像》は、「モンタージュ」と称された複合画法で独自の画風を確立していた頃、それまでとはまったく異なるリアリズム絵画として完成。《Y市の橋》は、戦中に繰り返し描いた横浜駅近くの月見橋がモチーフとなっている代表作だ。
今年から来年にかけて、碧南市藤井達吉現代美術館(2024年7月20日~9月8日)やアサヒグループ大山崎山荘美術館(2025年1月4日~4月6日)で「松本竣介展」が開催される。
また、本展にあわせ、展覧会カタログも刊行予定。カタログには、大谷省吾(東京国立近代美術館副館長)と弘中智子(板橋区立美術館学芸員)による原稿を収録。
今回のメイン作品となる《構図》は、絵具を自由に塗り重ねたうえに、人や線路、建物を黒い線で簡略的に描いたものだ。「都会」や「郊外」シリーズの終盤に生まれた作品であり、具体的なモチーフから抽象的な形態へと向かう思考の跡が垣間見える。
1940年以降、松本は一連の「構図」シリーズを制作しており、本作はそのなかでも最初に描かれた油彩《構図》となっている。
参考出品の《自画像》は、「モンタージュ」と称された複合画法で独自の画風を確立していた頃、それまでとはまったく異なるリアリズム絵画として完成。《Y市の橋》は、戦中に繰り返し描いた横浜駅近くの月見橋がモチーフとなっている代表作だ。
今年から来年にかけて、碧南市藤井達吉現代美術館(2024年7月20日~9月8日)やアサヒグループ大山崎山荘美術館(2025年1月4日~4月6日)で「松本竣介展」が開催される。
また、本展にあわせ、展覧会カタログも刊行予定。カタログには、大谷省吾(東京国立近代美術館副館長)と弘中智子(板橋区立美術館学芸員)による原稿を収録。