同じ構図、同じ色彩の植物。Alephの元信者・太久磨が描く「現代の宗教画」とは

宗教団体Alephの元信者という異色の経歴を持つ画家・太久磨による個展「自画像としての植物」がクシノテラスで開催される。会期は2018年1月20日〜4月2日。

壁一面に飾られた作品群

 太久磨(たくま)は1986年生まれ香川県在住の画家。中学卒業後にアニメーターや映画監督などを目指すも挫折。自らの生き方を模索するなか、ゴッホに憧れて画家の道に進んだ。

太久磨 自画像としての植物

 上野公園でデッサンをしていた22歳のとき、宗教団体Alephからの勧誘を受け入信、出家信者を目指し修行を続けた。しかし、Alephが求めるものと自身の目的の違いから29歳で脱会、その後描き始めたのが連作「自画像としての植物」だ。

太久磨 自画像としての植物

 このシリーズのモチーフは、当時住んでいたマンションの屋上で目にしたアロエ。太久磨はこれを、ほぼ同じ構図や色彩を用いて、3年間で100点以上描いてきた。その背景には、アニメーターや宗教団体の信者を経験するなかで培ってきたアニミズムの思想や宗教観がある。

 本展ではこのシリーズを初公開するとともに、アーティストトークや漫画家・根本敬によるイベントをとおして、太久磨の作品に迫る。

編集部

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